「アレキサンダー・マックイーン」 | 希望は朝日と共にやってくる。
ファッションには、疎いなんてもんじゃない私が、唯一知っているとも
言えるファッションデザイナーが彼だ。
初めは映画俳優か、モデルの名前かと思っていたほどだ。
どんな洋服をデザインしているのか?も、実物を見たこともないのだが、
彼の言動については耳にしていた。

男性のファッションデザイナーというと、細身で繊細そうなイメージがある。
そんな思い込みすら見事にぶち壊してくれる。
ひげを生やして、丸刈りの頭で睨みつけるような視線を向ける彼は
ファッションデザイナーの姿にしては完全に異質だ。
むしろネオナチの集会場にこそふさわしい風貌だろう。

いわゆるイギリスの労働者階級出身の彼が持ち合わせていたのは
反骨精神であったという。華やかなパリコレの世界に、自分の創造力を
武器にして業界に立ち向かう。
彼のベースにはそうした社会、権威に対する挑戦があったのでは
ないだろうか。「あった」というのは、マックイーン氏が既に亡くなって
いるからだ。天才と呼ばれる多くの人たち同様、彼もまた若くしてこの世を去った。

階級社会から彼が生み出され、彼は階級社会の権威に挑戦するという皮肉。
彼が「異端児」なのか、権威に従う方が正統なのか・・・。