忘却力
後期高齢者の仲間入りをしてから、もう3年以上経った。年を重ねて良くなった事などほとんどない。強いて探せば、洗髪が楽になった事と忘却力の向上位だ。洗髪はあっと言う間に終わり、乾燥もドライヤーをぐるりと一回しすれば終わる。忘却力が向上して何が良いのかと思われるだろうが、TVで同じ映画を何度でも楽しめるのである。先日もBS放送で、松本清張原作の「ゼロの焦点」を観たが、終わり頃になって漸く以前に観た映画だと気付いた。ところが映画だけではなく書物も同様だと気が付き、愕然とした。本棚のすみにあった秋山賢司著「囲碁とっておきの話」を読み直してみたが、内容を何ひとつ覚えていない。発行年月日を見ると約20年前に出版された本である。秋山氏は現在も活躍されている囲碁観戦記者であり、この本には盤側のエピソードや有名棋士の意外な素顔など面白い話が幾つも紹介されている。それなのに読んだ記憶が全くないのだ。いよいよ認知症が進行しているのかも知れない。