碁会所紳士録7.ONさん
5段のONさんは独特の碁を打つ。厳しい手と穏やかな手のどちらかを選ぶ場面では、必ず厳しい手を採用する。だから誰と対局しても格闘技のような碁になる。棋風で言えば、プロ棋士の宮沢吾朗九段(タレントの「さかな君」のお父さん)に似ている。厳しい手を選ぶのが良いかどうかは時と場合による。真剣勝負で大上段に構えた剣を相手目掛けて振り下ろした途端に体をかわされて、自分の足を切ってしまうと言うような事がよく起こり得るからである。だからONさんの勝率はそれ程高くはないが、うまく行く場合〔(たいていは下手(したて)相手)には、抜群の破壊力を発揮する。だから彼は上手(うわて)とは滅多に打たない。