クローバーHERENDクローバー

 

先日開催した紅茶教室で話題になり、質問も多かったので、わかる限りですが、調べてみました。
 
ヘレンドのシノワズリーなティーセットのシリーズ「東方の宝」
そこに描かれている絵柄の意味はなんでしょう?
 
“東方の宝”についてのヘレンドの説明↓
「無病息災・子孫繁栄を願う吉祥文を描いた「宝づくし」の絵柄の中で、生活に密着した宝を加えて描いた「東方の宝」。
お祝いの席やおもてなしの席にもふさわしいシリーズ」
 

 

「宝づくし」とは、いろいろな宝物を並べた縁起のよい吉祥文様です。 
吉祥文様は、仏教やジャイナ教、ヒンズー教などから発祥した文様で、中国の吉祥思想のひとつ「八宝(はっぽう)」や「雑八宝(ざつはっぽう)」に由来します。
 
「八宝文」宝珠・方勝・犀角杯・書巻・磐・宝銭・宝鏡・蒿葉
 
「八吉祥」法螺貝(ホラガイ)法輪(ホウリン)宝傘(ホウサン)宝瓶(ホウビョウ)白蓋(ビャクガイ)蓮華(レンゲ)金魚(キンギョ)盤長(バンチョウ)
 
ヘレンド・ジャパンさんの説明では、おめでたい吉祥柄だとしかわからなかったので、友人の力を借りて、もう少し詳しい方にインタビューしてみました。
 
翡翠製品の輸入販売をしている方(ご主人が中国の方)に聞いてみました。
中国の方は運を呼び込む物で、財産にもなる翡翠の彫り物が好きで、おめでたいモチーフの彫り物をすることが多いのです。
それを仕事にしている方なので、かなり詳しいと思われます。

いずれも中国のデザインを西洋の方が模倣しているので、アジア人が見て正しく吉祥柄と判らないものもあります。
「多分…に似ている」くらいのものもあります。
 
一部、私の推測も加えて書きますので、間違っていたら是非お知らせください。
 
 
ティーポット

八吉祥の宝瓶?

宝瓶:健康や長寿、富貴、繁栄、智慧、そして宇宙空間を象徴

 

 

左:日本でも吉祥柄とされる分銅(八宝)に似てると思ったのですが、多分「中国古代のお金の類い」でしょう、とのこと。

八宝の分銅:金を計る分銅は、秤の基準であるので、大切にされました

 

右:おそらく「鉢」、中国では「平安」を表すそうです。

 

 

左:「鉢」だけでなく「鉢植え」という意味でもおめでたい柄です。

加えて、鉢の中に石が置かれ、そこに植物が生えている「盆栽」のようなもので、「聚宝盆」(宝を集めた鉢)と呼ばれている吉祥柄だそうです。

 

右:中国の典型的デザインではないそうです。

 

(推測)仏教のシンボル「蓮華」の絵を誤解して南洋の葉だと思ったかな?

天狗が持ってる葉っぱにも似てますね笑

 

 

 

(推測)穴の開いたお金(寛永通宝みたいな)を紐に通している絵柄だと思われます。

 

 

どちらもティーポットの模様と同様、「鉢」「鉢植え」という意味で、「梅」もおめでたい柄です。

 

 

左:茶藝の道具

 

右:急須と湯呑(蓋碗)

 

 

左:八吉祥の双魚

魚は水の中を自在に泳ぐ様子から、解脱、堅固、活発を象徴します。

仏教だけでなく、キリスト教においても魚は宗教的に重んじられるのが面白いです。

 

右:知恵を授けてくれる書画巻き(八宝)

 書物には知恵(仏教の教え)が詰まってる


 

一部、謎のままの絵柄もありましたが、ヨーロッパの方が思う「アジアの不思議」も織り込まれた吉祥紋解明プロジェクト?でした。
 
調べてみようと思うきっかけをくださった皆様、協力してくれた友人、答えてくださった水晶輸入業さん、ありがとうございました。
 

“東方の宝”で味わう幸せな時間を満喫させていただきました。

 

 

 

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