続 師匠のお話 |  職業:作曲家のつぶやき

 職業:作曲家のつぶやき

  作曲家 Takayuki Mitsuhashi の音楽活動を中心に紹介していきます。

皆さんこんばんは!

現在午前の3時でございます。

明日に、とあるアレンジのお仕事で、ヴォーカルや弦楽器等のスタジオでのレコーディングを控えており、そのデータや譜面やらを準備してたのですが、前もって少し進めておいたこともあり、意外と早く終わってしまったので、こうしてブログを書いています~

さて前回の続き、大好きな師匠との、出会いまでをお話したので、今回は、浪人編です☆

そんなこんなで師匠と出会い、幸運にも教えて頂けることとなったわたし。もちろん受験生ですので、たくさんの課題に取り組んで、譜面を持ち込んで、その成果を見て頂くレッスンなわけですが、その採点のスタイルが当時のわたしにはなかなか印象的で、なんと、ガムを噛みながら、もくもくと譜面に訂正箇所を加えていく先生。しかも、基本的にニコニコしている(笑)

わたしが何時間もかけて取り組んだ曲について、「ここは自分だったらこうするかな~」なんてつぶやきながら、本当に一瞬にして、自分の曲が素敵な曲に編曲されていくその姿は、本当にかっこ良かった。

そして、もう一つ幸運なことは、先生がとてつもなくピアノが上手い方だったということ。あまりに素敵な音で、先生のお手本演奏を聞いて泣いてしまったことも記憶に残っています。

それくらい、技術はもちろんのことですが、音について一番知っているであろう「作曲家が選んだ音」を、19歳の時に、間近で聞けたことは、これまた幸運でした。

ピアノは、こういう音が出せる楽器なんだっていう概念が、そこで根付いたわけで、自分が演奏する時はもちろんですが、自分が編曲をする時も、そういった良い指標的なものが定まったことが、今の仕事に大きく影響していることは間違い無いですね。

そして、何より幸運だったことは。。

幸運という表現か分かりませんが、、

先生がなんとも愉快な先生で、当時19歳だったわたしのしょーもない話を、永遠に聞いてくれたことです。

当時のわたしの質問と言えば。。

(本当にしょーもないのですが、、)

「どうやったら作曲家になれますか?」
「普段どんなことをしているんですか?」
「やっぱりもの凄く儲かるのですか?」
「映画のお仕事とかされてますか?」

などなど、本当に、失礼な質問ばかり。

ですが、先生はそれに一つ一つ答えてくれ、さらに状況は悪化し、

とうとう、わたしの身の上で起こった面白話大会が始まり、「最近こんな面白いことがありまして。。」と、永遠に話す始末。。あげくの果てには、祖父や、中学校の時なおバカエピソードの紹介まで始まり。

先生が笑ってくれるもんだから、調子に乗って、また話すわけですよ。。

気付けば、レッスン50分。トーク3時間。なんて日もありました。今考えると、お忙しかったでしょうに、そんな時間をさいていただけことに、感謝以外、何も無い。
(そして多大なご迷惑をおけしていたことに、後に気付く。。汗)

こんな師匠と巡り会えたことで、わたしの中で、一番価値ある財産が何かと言えば、「作曲家」という以前に、「人として」という部分が、きっと大事であって、わたしのように思いつきで始めたような才能も、ツテも、実績も何も無い人間に対して、そうやって門戸を開いて温かく迎え入れてくれたことが、何よりも嬉しかったわけで、そんな作曲家の背中を見て、憧れて、今に至ることが出来た自分は、本当にラッキーだと思っていますし、その後も色々な場面で背中を押していただき、これはもう、「恩」という言葉でしか表現できないわけです。

なんでしょう。。「もともとあるハズの無かった世界へ、拾い上げてくれた。」そんな感覚でしょうか。

なので、わたしは結果に満足することはきっと一生無いと思います。すでに今の自分があること自体が、自分の力で成し得たものでは無いので、とにかく、その恩に答えるためには、音楽家であるうちは、一生チャレンジして、「こいつを拾ってやって良かった」って、少しでも思ってもらえるように、努力し、少しでも素敵な作曲家へなれるよう、頑張るしか無い。

人の出会いは大切だ。なんて良く言いますが、本当にそう思います。いつも、自分が一歩前へ進めた時には、必ずそこに誰かの後押しがあるわけで、これだけ暗い事件ですとか、景気の先行きなんかも悪いですし、人と人のいざこざの尽きない世の中においても、やっぱり、尊いものは、「人」であるということは、間違いない。

そういったことをこうして今文章にしているだけで、支えてくれているたくさんの方々の顔が浮かび、感謝の気持ちが自然と溢れて、幸せな気持ちになれるのだから、やっぱり、人は素敵であり、美しいと思う。