そのようにして東急ハンズ(当時)バイト時代と。

今のカイシャで少し前までは電話の仕事をしていて、まあ、今でいうカスハラにあたるのだろうな、という言葉をずいぶんと浴びせられました。これは、私がけっこう深刻に受け止めてしまっているという問題もあるのですが、それで「言葉の暴力」が帳消しになるわけではありません。

「こんな店、もう二度とこない」
「ご要望に沿えませんで、大変もうしわけございません」

ホンネは、うん、アンタなんかもうこなくていいよ、あるいはもうこないで下さい、でした。でも不思議とそういう人たちは数日、あるいは数時間後には何もなかったようにきていることが多かったです。

 



こういう人たちは、もう開封してしまってあるようなものを返品させろ、とか、よその店で買ったものを返品させろとかで多かったですね。今にして思えば、なのですが、ダメでもともと、通ればラッキーくらいのつもりだったのかもしれません。

「こんな店、若いモンを呼んで、すぐにつぶしてやる」
「さようでございますか、それは大変もうしわけございません」

ホンネは、そんなことができるほどの影響力のある人が、こんなところでチンピラのようにスゴんでいるわけがないので、できるものならやってみな、でした。

こういう人たちも、別な日には上機嫌で買い物をして行ったりしていたので、こちらは本当にわけがわかりません。もしかしたら、人格なり精神なりにいささか問題のある人なのかもしれません。

「ブログに書いてやる、おぼえてろ」
「それは私どもではどうしようもありませんので、それでお気がすむのでしたら、どうぞお書きになって下さい」

これ、イマドキは脅し文句になると思っている人もいるようなのですが、ひろゆき氏やホリエモン氏でもない限り、そこらへんのシロウトや、あるいはフォロワー5ケタ程度のインフルエンサーくらいは何の影響もありません。特にウチのカイシャは法人営業だけで、一般の消費者さんに悪口が知れても、それって何の会社?となるだけだ、ということもあります。

あとは、重要なことなのですが、このように店員を敵に回しても、よいことはひとつもありません。たとえば、人気商品で本当は予約や取り置きが可能なのに、そういう人たちに対してはできないです、と答える程度の報復はしょっちゅうやっていました。

あるいは、こういうものがないか、と聞かれて、ああ、あの売り場だろうな、と憶えていても、おそれいります、わかりかねます、と答える、というようなことですね。

お客さまにそんなことをしていたのか、というご意見もあるかもしれませんが、こういう害のほうが多い人たちは別にお客さまであるとは認識していませんでした。迷惑な人たち、嫌な人たち、というだけでしたね。

なので、どんなお店でも、そこに行ってはカスハラのようなことをしている人って、差し引きで大きな損をしますよ。今はお店の側も働く人を守る、という意識が強いですからね。