今日のはなかなか強烈ですよ。

学生時代「東急ハンズ江坂店(当時)」でアルバイトをしていました。同社初の関西進出店舗で、それなりに力が入っていたと思います。そこで、某売り場のバイトに入りました。

ある日、強面のオッサン2人が、真っ赤に錆びて、さわると錆とも土ともつかないものがボロボロと落ちる鉄塊というか、そのようなものを持ってきて、レジカウンターにドン、と置きました。そして、一回りしてくるから、それまでに修理しておけ、と言います。言われたこちらは意味がわかりません。

「お客さま。そのようなことはできかねますので、困ります。」と呼びかけたのですが、まったく耳を貸されず、その2人は立ち去ってしまいました。レジカウンターにそのようなものを置かれても困るので、ビル管理会社にも連絡した上で、とにかくカウンターからどかして床の上に置きました。管理会社からシートか何かを貸してくれたのでしたかね。

小一時間後、戻ってきたオッサンどもはそれを見て「まだ修理できてないのは、どういうこっちゃ、ゴルァ!」と大声を出し始めました。大声を出されても、東急ハンズでそんなことができるわけがありません。おかしいのはアンタたちだよ、と言いたかったですが、そういうわけにも行きません。

大声を出されたので、隣の売り場の人が売り場マネージャーを呼んでくれたのですが、このマネージャーというのが東急不動産あたりから放り出された人たちなので、要するに何の役にも立ちませんでした。実際、バイトの私に対して「これを修理して差し上げることはできないの?」などと口走ったくらいです。

なぜかマネージャーと売り場主任のSさんという人が平謝りをして、なんとかお引き取りをいただきました。この2人はそのときにもなお、大声で罵声を繰り返していましたね。

どうも、今思うに、当時のハンズの「Creative Life Store」というキャッチコピーを見て、どんなことでもできる、というように、その腐った脳で理解してしまったのではないか、と思われますが、どうだったのかはわかりません。他の売り場の人、あるいは自分の売り場の他の人にはいたく同情してもらいましたが、マネージャーと売り場主任は、まあ、こんな仕事だから、という態度でした。アルバイトならともかく、職業として接客をするのは無理だなあ、ということはこのときに確定しました。

ちなみに江坂店の近くには、某広域暴力団の組長宅がありましたが、逆にそのために治安はよかったです。なので、この人たちは金品が目的ではなく、何らかの理由でハンズでは機械の修理ができると思い込んだようですね。

それにしたって、あんなものを放り出していって、小一時間で直る、というのはどういう期待をしていたのか、まったく理解できません。

この件で傷がついてしまったレジカウンターは取り換えということになり、Sさんが始末書を書いたのだそうです。いや、本当に理不尽でしたね。