静岡ホビーショーに行ってきまして。

まあ、基本的に楽しいから行くわけなのです。実際日曜のお昼過ぎあたりには、こんな楽しいことが他にあるか、と思っていました。ただ、決してそれだけではありません。毎年、なんだろうなあ、と思うことはあって、エスカレートする一方であることもあります。

このところイヤだなと感じるのが、会話を拒否する人が多いこと、です。ウチの展示を見るなり、ケイタイなりカメラなりを取り出して、バシバシ写真を撮りはじめるまではよいのですが、無言のままで撮りはじめて、無言のままで去って行く人がめずらしくありません、というか、ほとんどの人はそうです。

 



あの写真は一体何にするのだろう、とも思いますし、あれだけ興味を示しているのに、聞いておきたいことや、会話したいというような気はないのだろうか、というのはとても疑問です。こちらから、こんにちは、等声をかけても、逃げるように立ち去る人さえいるので、こちらからは声をかけていません。

まあ、やっぱり、オタク気質、それも最近のように何かに夢中になっている人という肯定的な意味ではなくて、社会性がない、変人というような意味でのオタク気質の人が多いですね。おまえらのごとき下賤な者に話すクチはない、と思われているのかもしれません。

もっとイヤなのが、ビデオカメラですべての展示を流すように撮っている人です。あれも一体何にするのだろう、という疑問しかありません。何か特定の展示があとで評判になったら見返せる、くらいに思うのかもしれませんが、特定のものを静止画でうまく取り出せるとは限りませんし、出せたとしても動画の画質では知れているでしょう。あれで「見た」つもりなのなら、それはちょっと違うな、という感じがします。

そしてやはり、万単位の人がきますので、本格的にオカシイ人、というのもやはりきます。今回はメガネのおじいさんで、この模型は何でてきているのか、と聞いてきました。いや、プラモデルのイベントなんだけど。意味が分からないなあ、と思いながら、スチロール系の樹脂でできた、いわゆるプラモデルですよ、と答えると、もっと倍くらいの大きさにできるのではないのか、と言います。

スチロール樹脂で倍というと、自重で曲がる、というようなこともあるので、それは簡単ではないと思いますね、と答えると、エチレン樹脂なら、そんなことは簡単にできるんだ、だそうです。こちらは、ハア、としか答えようがありません。さいわい、そこまでで立ち去ってくれました。

今から思うに、あのおじいさんは昔はエチレン樹脂の技術者としては一定の技能のあった人で、もしかしてそれを認めてほしかったのかな、とも考えるのですが、我々は別に老人のデイケアのために展示をしているのではないので。

一定の人出がある、ということは、やはり一定のおかしなのもいる、ということで、ただし、注意してもらいたいのは、我々は別にお客さまは神様であるとは思っていないので、いつでも「お引き取り下さい」と言う用意はできている、ということです。