ほんの数年前まで、紙の社内報がありました。

グラビア紙にカラー印刷をしたもの。ウチのカイシャは人数が多いので、出すたびに8ケタのお金がかかっていました。配送料とも。でも、届いたその日には各拠点の紙リサイクル置き場が満杯となっていました。誰もいらない。読まないのです。つまらないもの。

毎号「読者プレゼント」を釣りにしたアンケートがついており、私はしばしば、こんなムダなものもうやめなさい、と書いていました。そういうことを書くので、当然プレゼントには一度も当選したことがありません。

なんでもこれをやっていたのは、縁故採用の女性社員で、印刷のたびに印刷所で泊まり込みで「校正」していたそうです。そんなことをする必要はどこにもないし、その割には誤字脱字、内容の誤りは普通だったけどね。

 



やっと何年か前からWeb版となりましたが、それもIDとパスワードを入れないと見られません。紙のものは持ち帰って家族にも読んでもらって下さい、だったのに、Web版だとやにわにセキュリティ。そのココロはページビューの統計を取っているから、ですね。

で、昨日さらに社内報に関するアンケート、というメールがきて、読んでいますか、いませんか、とか、最近で印象に残った記事、とか、聞いてきます。そんなことを聞かれても、読んでいなのだから答えようがありません。最後にご意見ご要望というのがあったので、ここでも、もう役割を終えているので、やめたらどうですか、と書いておきました。

現業部門が円単位どころか、銭単位の原価低減を求められているのに、こんなもののために工数とカイシャの情報資産を使っているのは馬鹿げているとしか言いようがなく、かつWeb版だってほとんど読んでいる人はいないのだから、そんなものを出す必要がありません。縁故の女性のすることがなくなるのなら、容赦なく現業部門に異動させればよろしい。

まったく。本社御殿はちょっとお気楽過ぎはしないか、と感じるのでした。まあ、今では御殿にいるのはお公家さんのような人ばかりで、少しでも使えそうな人は稼ぐ部門に回っているから、こういう人ばかり残っている、こういう人しか残っていないのはしかたないんだけどさ。

ちなみにウチのカイシャ、もう「受付嬢」でさえ、派遣さんに外注しています。なので、そんな「お飾り」のような仕事って、本当にないんですよ。だからこの女性にも、役に立つ仕事に変わってもらうか、イヤだと言うのなら辞めてもらうよりないんじゃないのかなあ。