インプレというよりは、使いかたを憶えてきた、というか。

 



OLYMPUS(OMデジタルソリューションズ)OM-1について、ここまで断片的に書いてきた、航空機撮影向けの設定について、再度整理しておきます。OM-1で航空機を撮りたい人、撮れるのかどうか疑問に思っている人の参考になればと思います。私はこれをカスタムファンクションに設定しています。

・AI被写体検出を「航空機」。
・AF方式を「C-AF」。
・AFリミッターを100メートル以遠。
・シャッター半押し時のAFはオン。
・メカシャッターによる連写。(電子シャッターにするととんでもない枚数になります)
・レリーズ優先はしない。(ピントが合わない限り撮影しない)

 



ほぼ工場出荷状態でも、F-15戦闘機のデモは一通り撮れたのですが、そのときにはレンズが75-300mm(150-600ミリ相当)でしたので、まだカメラ的には「楽」な部分もあったかと思うのですが、レンズが「100-400mm」(200-800ミリ)相当になると、おそらくこの設定、特にAFリミッターを効かせておかないと、速いピントはむずかしいのではと推定しています。もちろんレンズ側のリミッターもオンです。

 



この設定でF-2戦闘機のデモとブルーインパルスを比較的楽に撮ることができましたので、おそらくこれで合っているのかと。また、楽ということには、ファインダーが明るいことと、自分の視線の延長線上に被写体がある感覚が常にあり、見失うことが少なかった、ということが含まれます。

これならメーカーとして、もっと速いものでも撮れますよと言ってもよかったのではないかという気もしますが、これの開発時期の大半にはおそらく航空イベントがなかったために、そのような作例も出せなかったのかもしれません。

 



予備電池は必要です。非常に厳密には、純正電池のみで航空祭の一日を撮り切ることができるかもしれませんが、ブルーインパルスをフル充電の純正電池で撮って、残量が57%でしたので、本当にギリギリです。

また、このカメラは、USB-C端子の外部バッテリーからの給電をしながらの撮影が可能ですが、そのためにはケーブルホルダーというとても邪魔になりそうな部品の装着が推奨されています。あの部品と外部バッテリーのケーブルをつけての速い機体の撮影というのは、おそらく無理であるか、できても非常にわずらわしいものになろうかと思われます。

幸い100‐400mmを買ったときのポイントが間もなくもらえますので、それで純正電池が手に入ります。純正2本と互換1本の合計3本(内1本はボディ内)あれば、電池切れで立ち往生という心配はないでしょう。ただし、電池容量が大きいため、充電にはそれなりの時間を要することは意識しておく必要があります。

率直に言って、今日書いているようなことは発売直後の各媒体のレビューで書いてほしかったものなのですが、せっかくこのカメラを持たせてもらっていながら、風景やら建物やら動物(しかも羊とか)を撮って、ああ、いいカメラですね、程度のことしか言えない役に立たないものばかりだったことは、今に至っても本当にガッカリです。

OM-1があれば、航空機も撮れますよ。もちろん、ポートレートも花も風景も撮れますよ。おおよそ、できないことのないカメラですね。次は夜景と、できれば花火を撮ってみたいですが、これはいずれ機会があることでしょう。