昨日の続きになります。

 

計測をしたのは1月28日のお昼頃になります。

因みにこちらの車両はリミッターカットはしていません。

 

気温は9度

湿度は34%

気圧は1010hPa

になります。

 

計測方法は1セット5回連続計測でそれを2セット行いました。

最高馬力は55.3馬力でトルク3.6キロとなりました。

 

グラフは以下のようになりました。

計測動画を一応以下に貼り付けておきます。

https://www.youtube.com/watch?v=d3WWGgQwSNo

https://www.youtube.com/watch?v=shrgcS6rD5Q

 

 

 

オイルシール側の計測が完了したのが12時半頃でした。

同日ラビリンスシール側の計測もしたいので急いでクランクを組替いたしました。

 

 

サクサクっとバラしてみました。

 

エンジンを下ろしてピストンをラビリンスクランク側に取り付けた所です^^

 

 

ダッシュで組みましたw

この時点で15時30分です。

気温がお昼ごろから上がり11度でした。計測時の気温を同じにしたいのでそれまでダイナモ上でナラしながら時を待ちました。

 

ラビリンス側の計測をした時間は同日17時半頃からです。

 

気温は9度

湿度は39%

気圧は1009hPa

になります。

 

計測方法は1セット5回連続計測でそれを2セット行いました。

最高馬力は55.1馬力でトルク3.6キロとなりました。

 

グラフは以下のようになりました。

計測動画を一応以下に貼り付けておきます。

https://www.youtube.com/watch?v=k1aFNbWWWuQ

https://www.youtube.com/watch?v=Lt3SmG4JCo8

 

 

オイルシールとラビリンスシール両方ともに計測が完了しました。

結果、馬力トルク共にほぼ一緒です。

オイルシール側の方が0.3馬力高かったぐらいですがこれは測定誤差範囲内と考えてもいいと思います。

 

せっかくなので両方共のベスト1とベスト2をそれぞれのグラフを重ねてみました。

以下の表がそうです。

ほぼほぼ同じですね^^

細かな事をゆうと・・・

7500回転まではオイルシールが勝り

7500回転から9500回転まではラビリンスシールが勝り

9500回転から以降はオイルシールが勝っています。

 

またラビリンス側は10000回転から11500回転の間に谷があります。

オイルシール側には谷はみられません。

 

私が少し気になったのは7500回転までの差。低回転時でのラビリンスシールは迷宮の通路が短く低回転時に1次圧縮抜けの方向になるのではないか?とゆう事です。

通常馬力測定では5000回転から6000回転からアクセルを全開にして計測をいたします。

今回グラフを後に確認した時に7500回転より低回転を中心に2000回転から計測を開始した方がより違いがあるかもしれない領域かもと思い計測後ゆうぢ。様と打ち合わせし次の日も引き続きクランクを2度組替て低速域のデータを取るかと議論したのですがゆうぢ。様の意向もあり今回はこれにて終えることとなりました。

また機会があれば低回転域の計測もしていこうと思います。

 

私が個人的に思う事ですがそもそもベアリングは同じクランクです。特殊なベアリングを入れているわけでもないので馬力が上がったり全域でパワーが上がるとゆうのはないです。

ラビリンスシールは半永久的な素晴らしい機構かもしれません。ただベアリングも半永久ではないです。私自身年間に160個程のクランクをOHさせていただいていますがそのうちのセンターシールが抜けているのは20%程あります。同じようにベアリングが焼き付いてしまったクランクもおよそ20%程届きます。ベアリングが破損して不動になってしまうのはオイルシールが抜けておきることではないです。NSRのクランクそのものはシールとベアリングの両方がいい状態ではいけません。ベアリングの事も考え定期的なクランクのOHは必要です。センターシールが半永久的ならベアリングも半永久的ではないのでその点だけ気を付けてくださいね^^

 

また私の繋がりのあるメカさんの情報で低回転時での1次圧縮抜け症状からのエンジン始動がしにくくなる。とゆうのを聞いていました。その事が気になっていたのでその点も確認いたしました。

オイルシールクランクを組んだ後1日おき28日の朝気温9度の状態でキック。

ラビリンスシールクランクを組んだ後1日おき29日の朝気温9度の状態でキック。

キックの回数を数えエンジン始動がしにくくなったりするのかを検証。結果はほぼ同じでした。

ラビリンスシールだからと言ってエンジンの始動がしにくくなるとゆうのは見受けられませんでした。合わせて報告しておきます。^^

 

 

計測後外装を取り付けて今回のエンジンOH依頼とラビリンスシールクランクの検証を終えました。

今回の車両は私自身色々と勉強になり楽しく作業をさせていただきました。ゆうぢ。様この度はご依頼有難う御座いました。