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断捨離パラダイス

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英題:Hoarder on the Border

カチンコ2023/6/30
CD2024/2/02

監督・脚本 萱野孝幸
音楽 松下雅史

出演
白高律稀/篠田諒
「断捨離パラダイス」の社長/北山雅康
青原明日華/中村祐美子
ボン・デ・グスマン/関岡マーク
金田繁男/泉谷しげる
岸田万莉子/武藤十夢

(あらすじ)

ピアニストの律稀は突然ピアノが弾けなくなってしまった。
今まで母の期待を受けてピアノ一筋だった彼は
どうしていいかわからない。
恋人も去って行き、
何か全く新しいことをしたいと
ふと見つけた清掃業の「断捨離パラダイス」で働くことにする。

そこで元AV女優のシングル・マザーの明日華、
フィリピンからの出稼ぎケアワーカーのボン、
近所からクレームが来ているゴミ屋敷に住む老人・金田、
シングル・マザーの息子の担任の女教諭・岸田の仕事をする。

(感想)

正確には断捨離というより、ゴミ屋敷掃除。

各エピソードをつなげる脚本がうまく、
こだわりの細部や、
淡々とした映像に感情移入がしやすい。
萱野孝幸の才能を感じる。

「男はつらいよ」のくるま家の店員・三平役でおなじみだった
北山が持ち味を活かして好演。
本当はこんな人世の中に存在しないと思われるが、
彼の個性がわざとらしさを軽減。
無名な出演者たちの自然な演技が予想不可能で楽しい。

穏やかで淡々としているトーンではあるが、
女教諭の話は明らかにサイコ。
猫の死体がゴミ部屋に埋まっていたっていう…
明らかに異常事態。
それが教諭であることにリアリティを覚える現代。
そして、
主人公はそんな女と交際を始めたようで…普通だったらそんな選択はしないけどね。
それを穏やかに淡々と描くわけだ。

誰もが微妙にメンヘラ・チックで、
救いようがない闇と病みを抱えた人がそこかしこにいて
奇異な思いやりやシンパシーを持って接することを善とする、
実は深刻に危険な現代の日本を描いた、
とても恐ろしい映画。
大手映画にはない面白さがあった。

映画オフィシャル・サイト



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