ザ・ホエール | MusiCinemania by Uzo★mUzo

ザ・ホエール

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村



原題:The Whale

映画2023/4/7

監督 ダーレン・アロノフスキー
脚本・原作 サミュエル・D・ハンター 
音楽 ロブ・シモンセン

出演
チャーリー/ブレンダン・フレイザー
リズ/ホン・チャウ
エリー/セイディー・シンク
トーマス/タイ・シンプキンス
メアリー/サマンサ・モートン
ダン/サティア・スリードハラン
子供の頃のエリー/ジェシー・シンク

(あらすじ)

●月曜日
チャーリーは体重600ポンド(約270kg)で、
自分の顔を出さないまま
オンラインで大学の講師をしている。

宣教師のトーマスがやって来る。
チャーリーはゲイ動画を観ながらオナニーをして
発作を起こしてしまい、
トーマスにハーマン・メルヴィルの
「白鯨」についての誰かのエッセイを口頭で伝え、
それを聞いて落ち着く。

親友で看護師のリズを呼ぶチャーリー。
リズは「ニューライフ」の宣教師であるトーマスに
不快感を表す。
彼女の父はその団体の信者だった。

チャーリーは余命幾許もなかった。
リズは入院をすすめるが
彼は保険証も金もないと拒否している。

●火曜日
自分がうっ血性心不全のステージ3で
危険な状態であることを認識した彼は、
疎遠になっている娘・エリーとコンタクトを取る。
彼はエリーが8歳の時に
妻・メアリーとエリーを捨てて
同性の恋人・アランのもとへ走った。

17歳のエリーは反抗的な態度を取り、
心が荒んでいることが明らかだった。
実は彼女のために貯蓄をしていること、
落第寸前の彼女に勉強を教えたいと告げると
学校に提出するエッセイを書いてくれと言われる。
チャーリーは彼女にも
自分にエッセイを書いて欲しいと伝える。

●水曜日
トーマスがまた来る。
チャーリーにニューライフについて説こうとするが
やって来たリズから
ニューライフを信仰していたアランが自殺したのは
父と団体にチャーリーとの同性愛を非難されて
追い詰められたせいだと教わる。
彼女はアランの妹だった。
以来チャーリーはひきこもりの過食症になってしまったのだ。

●木曜日
チャーリーはエリーに「ママにお金を送って欲しかった」と言われるが、
連絡を取ることはこれまで一切メアリーに拒否されていた。

エリーはチャーリーにサンドウィッチを作るが、
それには睡眠薬が入っていた。

エリーが大麻を吸っているとトーマスがやって来て、
彼女に促されるままにそれを吸い、
自分がパンフレットを配るだけの布教活動に辟易し、
金を盗んで逃げ回っていることを告白する。
そろそろその金も底をつく。
そんな彼の写真を撮り、こっそり音声も録るエリー。

リズがメアリーを伴ってやって来る。
エリーに激怒する2人。
幸いチャーリーには何事もなかった。

チャーリーの貯蓄のことを聞いたリズはショックを隠せない。
そんなお金があったら治療が出来たからだ。
でも彼は娘にお金を残したかったのだ。

メアリーはエリーがあんな子になったことに責任を感じており、
彼に会わせなかったのもそれが原因だった。
だが、彼女は自分は子育てをし、
彼は貯蓄をしたことで親としてベストは尽くしたと言った。

夜。
いつもドア越しにフレンドリーだったピザ配達のダン。
初めてチャーリーの姿を見た彼は衝撃を隠さない。

チャーリーが貪るように食いまくっていると
トーマスがやって来た。
彼はエリーが父と教会に自分の写真と動画を送ってくれたおかげで
家に帰れることになったと喜んでいた。

トーマスはチャーリーの力になれると信じていたが
彼のアランとチャーリーの関係の分析は
チャーリーを傷つけた。

●金曜日

チャーリーは最後のオンライン授業で
学生たちに正直な文章を書くように言って
初めて自分の姿をさらし、PCを壊す。

リズがやって来て、
チャーリーはトーマスが自分のせいでアランが死んだと言ったことを話すが、
リズはチャーリーがアランを愛してくれていなければ
彼はもっと早く命を落としていただろうと応えた。

チャーリーはエリーが
トーマスを家に返してやったことを話した。
決して傷つけるためではなかったのだと信じていた。

エリーが血相を変えて飛び込んで来た。
チャーリーが書き直したレポートが不可になったのだ。

チャーリーが書いたのは
彼が心の拠り所にしていた
数年前にエリーが書いた「白鯨」に関してのエッセイだった。

彼はエリーに過去の過ちを詫び、
彼女には才能があり、自分の最高傑作であると伝える。

チャーリーはエリーがエッセイを読んでいる姿を見ながら、
力を振り絞って(「白鯨」のエイハブ船長のように)立ち上がり、
歩き始め、宙に浮く。

(感想)

270kgに違和感なく化けたブレンダン・フレイザーが
本年度アカデミー賞主演男優賞を受賞した作品。
メイクアップ&ヘアスタイリング賞も受賞している(そりゃそうだ)
ホン・チャウは助演女優賞にノミネート。

名作といっていいのでは?

監督、脚本、役者がすべてプロの仕事をしていると思った。
もともと舞台劇だったようだが、
優れた芝居を観劇しているような気分になった。
ワンシチュエーションだし。

ラスト、
立ち上がって歩き宙に浮いたチャーリーはきっと死んだのだろうが、
切なさを忘れるほどにとても明るく清々しい。

ブレンダンの瞳は純粋すぎて繊細すぎるのが見てとれる。
その瞳が台詞以外のことも伝えて来る。
これからも安定した俳優人生は送れない気がするけど、
こういう仕事が出来て良かったね。

ホン・チャウと、
出番は少ないがサマンサの演技も素晴らしかった。

これが父と息子だったらまた違うんだろうな。
ひねくれた女の子の残虐さは ←ま、しょうがないけど
男の子よりもタチが悪いように思う。

気分がすっきりするような映画を観たくて、
でもこれはきっとあれこれ考えちゃうんだろうな、、、と思いながら、
タイムテーブルがちょうどいいから選んじゃったんだけど、
観て良かった。すっきりした。

血圧には気をつけたい。

映画オフィシャル・サイト



○●○●○●○●○●

Um 世界合戦
カラオケ世界紅白ヒストリー (←リンク)


Um Movie Awards
王冠1歴代受賞リスト(←リンク)

○●○●○●○●○●

↓ランキング参加中です。

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村


映画評論・レビュー ブログランキングへ

↑クリック、よろしくお願いします。

○●○●○●○●○●

twitter (←リンク)

○●○●○●○●○●

映画The Latest DataCD (←リンク)NEW

○●○●○●○●○●

映画、音楽
MusiCinemania by Uzo★mUzo