それ、見直しましょう
長文ですがよく考えてお読み下さい。************************************************ホセ・アルベルト・ムヒカ・コルダーノ2010年3月1日〜2015年2月末までウルグアイ第40代大統領を務め、質素な暮らしから「世界で最も貧しい大統領」としても知られています…私の中にある厳しい疑問を声に出させて下さい。この会議で扱っている事は、「持続可能な発展と世界の貧困をなくす」事でした。私たちの本音は何なのでしょうか?現在の裕福な国々の発展と消費モデルを真似する事でしょうか?質問をさせて下さい。ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てばこの惑星はどうなるのでしょうか?息する為の酸素がどれくらい残るのでしょうか?同じ質問を別の言い方ですると・・・西洋の富裕社会が持つ消費を世界の70~80億人の人が出来る程の原料がこの地球にあるのでしょうか?可能ですか?それとも別の議論をしなければならないのでしょうか?なぜ私たちはこのような社会を作ってしまったのですか?マーケットエコノミーの子供、資本主義の子供達、すなわち私達が間違いなくこの無限の消費と発展を求める社会を作って来たのです。マーケット経済がマーケット社会を造り、このグローバリゼーションが世界のあちこちまで原料を探し求める社会にしたのではないでしょうか?私たちがグローバリゼーションをコントロールしていますか?グローバリゼーションが私達をコントロールしているのではないでしょうか?このような残酷な競争で成り立つ消費主義社会で「みんなの世界を良くしていこう」と言う様な共存共栄な議論は出来るのでしょうか?どこまでが仲間でどこからがライバルなのですか?我々の前に立つ巨大な危機問題は環境危機ではなく、政治的な危機問題なのです。現代は、人類が作ったこの大きな勢力をコントロールしきれていません。人類がこの消費社会にコントロールされているのです。私達は発展する為に生まれてきているわけではありません。幸せになる為にこの地球にやってきたのです。人生は短いし、すぐ目の前を過ぎてしまいます。命よりも高価なものは存在しません。ハイパー消費が世界を壊しているのにも関わらず、高価な商品やライフスタイルの為に人生を放り出しているのです。消費が社会のモーターの世界では私たちは消費をひたすら早く多くしなくてはなりません。消費が止まれば経済が麻痺し、経済が麻痺すれば不況が現れるのです。このハイパー消費を続ける為には商品の寿命を縮め、出来るだけ多く売らなければなりません。と言う事は、10万時間持つ電球を作れるのに、1000時間しか持たない電球しか売ってはいけない社会にいるのです。そんな長く持つ電球はマーケットに良くないので作ってはいけないのです。人がもっと働くため、もっと売るために「使い捨ての社会」を続けなければならないのです。悪循環の中にいるのにお氣づきでしょうか?これはまぎれもなく政治問題ですし、この問題を別の解決の道に私たち首脳は世界を導かなければなりません。石器時代に戻れとは言っていません。