赤井寅三 セラピー -9ページ目
 毎年、12月8日のジョン・レノンの命日が近づくと、他の音楽は聴かずにジョンかビートルズしか聴かないようになる。
 今年はドラマが終わって2カ月近く経つにも関わらず、つい最近まで「あまちゃん」のサントラがメインだったが、流石に紅葉シーズンが終わればジョンの出番だ。そうしないと年末感が足りないのだ。ジョンを好きになった高校3年生の時からのマイ恒例行事なので、今さら変えるつもりはない。

 でもこれは私に限ったことではないと思う。今日も街を歩いていたら、小洒落たショップからジョンの声が聴こえてきた。ビートルズの「Eight Days A Week」だ。小洒落た店員はいかにもヒップホップ系なのに、ビートルズとは。この時季、ジョンとヨーコさんの「Happy Xmas」が流れているのはよくあるが「Eight Days A Week」とは。この間来日したポール・マッカートニーの影響もあるのか?そこら辺の興味も湧いてつい店に入りそうになったが、私には小洒落すぎていたのでやめておいた。

 小洒落た店員がどんな思い入れをビートルズやジョン・レノンに持っているのかは知らない。「聴いたことありますよ」程度なのか、「好きですよ」なのか。でも「好きですよ」の歴史が長い人ほど一曲一曲に対する思い入れも違ってくるし、ジョンの哲学を語れる量も増えるのは間違いない。私が言うまでもないけど、ジョン・レノンとはそういう魅力がたっぷり詰まった人間だと思うのだ。

 去年、私は40歳になった。ジョンが生きた年齢を追い越してしまった。ジョンよりも年上の人生がもう始まってしまったのはなんとなく感慨深いが、「かたやおれは何をやってんのだろう」的なプチみじめな気も湧いてくるのも面白い。
 そんなことを言ったら、「27歳で天国に行ったジミヘンやジャニス・ジョプリンなんかに比べたら何してるんだおれは」となる理屈になる。でもそこまでいくともうエンドレスなみじめ感になってしまうので、その理屈はあまり追いかけないことにしてしまう。お茶を濁す能力は、時には必要だと思うのだ。
 
 
 
 
 
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 …やってしまった。
 久しぶりの冷や汗の味だ。
 
 その日私は、会社を出た後、個人の仕事の打ち合わせの予定を入れていた。やらされている会社の仕事よりも、当然テンションが上がっていた。この季節になると18時を過ぎれば夜の色である。通りには同じように会社帰りのサラリーマンの集団が楽しげに歩いている。タクシーを降りてきた不釣り合いなカップルは、同伴出勤なのだろう。そういういつもの風景を見ながら、やはり私の心は軽く踊っていた。これから、個人の仕事の打ち合わせなのだ。みんながお酒を飲んでいる時間帯にも自分自身がやりたいことに没頭できるなんて、今の私には一番の贅沢なのだ。
 
 信号が目の前で赤に変わった。青になるまでは70秒、との表示が出ている。西の空を見るとビルの稜線あたりがまだほんのりオレンジ色に輝いていた。
 その時、見覚えのある背格好の人が私の斜め前に立っているのに気が付いた。名前は知らないが、今、会社に派遣されているシステムエンジニアの男性だ。パーマがかかった髪形と耳にかかったメガネのツルでわかった。すかさず、声をかけた。
 
 「お疲れ様です!」
 
 名前は知らないからこれしか言えない。でも向こうも私の顔は毎日見てるだろうから覚えているだろうと高をくくっていた。
 しかし、私に顔を向けた彼は、怪訝そうな表情だった。
 
 …というより、彼は、私の知らない男だった。
 
 「…誰?」
 
 と、声をかけた私がつい聞きそうになってしまった。確かにメガネにパーマの男だ。でも、うちの会社に来ている人に、こんな口髭を生やしたやつはいないぞ!…頭の中にいくつもの「?」がフラッシュした。―――あれ?どうしたんだ、これ。そうか、人違いか。やばい、人違いだ!―――完全にパニックに陥ってしまった。どうしよう、青信号になるまであと55秒もあるーーー!
 
 「はい、お疲れ様でした」
 
 確かにそう聞こえた。見ると口髭の男が私を見て微笑んでいる。
 やっと信号が青に変わった。私は彼にどう返したのか覚えていないが、「あ、どうも」ぐらいでごまかしていたような気がする。
 
 そこから打ち合わせ場所に向かう間、冷や汗が止まらなかった。しかし、「大人の対応」をまざまざと見せつけられた気がしていた。人生、いろいろと勉強が続きます。
 
 
 
 
 
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 ラーメンが好きなのだが、月一で診てもらっている整体の先生から「ラーメンは週一回」と制限をかけられている。うん、確かに食べ過ぎると良くなさそうな食べ物だとは思う。
 それでも、節ラーメンを誓って、食べたい欲望を我慢してこらえている自分の「ストイックごっこ」に酔う快感も覚えた。本当は食べたい。でも体に良くない。我慢しなさい。強い心を持ちなさい。はい、ぼくは我慢します。我慢するから、週一回のラーメン解禁日の幸せといったらもう…!―――Mっ気ってこういうことなのか?目覚めちゃったのかな、おれ。

 そんな最近、仕事で老舗のラーメンチェーンの歴史を調べることになった。この地域で育った人なら100人中2,000人ぐらい知ってるであろうあの店だ。私も昔から知ってるつもりだったのだが、調べてみたら「へえ~!」と唸ることしきり。その仕事の結果はまだ世に出ていないのでここで詳細は書けないが、いやはや、あそこの会社はすんごい企業だとわかった。

 やはり、長く続いている会社、長く愛されているブランドには、努力とか試行錯誤とかチャレンジ精神とか自己を客観視する目線とか、いろんなものが入っている。それらがうまいこと熟成されるには、そういういろんなものをやり続けなければならないんだろう。
 それを続けることを苦にしない、というのが理想なんだと思う。

 ということは、やっぱり好きなことをして生きていくのが一番いい。好きなことなら続けられそうだ。好きなものだから続けたいのだ。
 では、私の好きなものといったら、………ラーメン?

 あちゃあ、我慢しない方向に持っていってしまった。
 
 
 
 
 
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 「独立しよう」と決めてから、起業やら独立開業やらの本をたくさん読むようになった。これまでその手の本やハウトゥーものは、まったく読んだことがなかったのに、はまるはまる!
 冊数を重ねていくうちにどんどん気持ちが高ぶっていくのを自覚してしまっている。

 これは、宗教に近いと思った。「独立教」の教義にどっぷりはまりこんでしまったのだ。

 だから、本の中味が「〇〇は〇〇しかない!」とか、「〇〇すると〇〇になってしまうのでやめなさい!」とかいうような、何かを限定する要素が強すぎる本は、逆に、毒だと思う。それを信じきって視野が狭くなってしまったらもったいない。仕事の内容は人によって千差万別だし、私にとって大切なのは、私が役立てるネタなのだ。「独立教」にはまり過ぎて、本に書かれたことを鵜呑みにし過ぎてしまうのは危険だ。

 …と、このブログでわざわざ書くのは、自分がはまり過ぎてしまうのを防ぐため、という側面もある。適度にブレーキをかけなきゃ、おれ。

 ブレーキと言えば、「独立すること」自体がゴールのように思えてくる時もある。これも怖い!
 いやいや、それがゴールじゃない。どうせその後に苦労や壁がわんさか押し寄せてくるのだろうから、そこはお前、ちゃんとわかっとらんといかんぞ。っていうようなことを自分自身にぶつぶつ言わないと、独立した瞬間に灰に(ハイに、ではなく)なってしまいそうである。

 たぶんだけど、こういうちょこまかした葛藤や自戒は、一生続いていくんだろうなあ。
 一足飛びに大成功できれば楽だろうけど、そんな甘い夢は見てられないと思う。ちょっとずつ、らせんを上がっていくようにやっていけたらいいなあ。
 
 
 
 
 
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赤井寅三 セラピー
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 「あいちトリエンナーレ2013」が閉幕した。
 前回の2010年の時は一つも行かなかったのだが、今回はほぼ全ての会場に足を運んだ。
 なぜ前回行かなかったのかというと、当時は今ほどアートに興味がなかったし、街から遠い所で生活していたし、まだ病気療養の終わりかけだったし、…といろいろな理由があった。そんな後ろ向きの言い訳をつけていた根っこには、「トリエンナーレなんて国主導のアートイベントなんじゃないか」と何となく思い込んでしまっていたことがあった。
 それも今思えば、まさに「何となく」の思い込みであるのだが、それに自分を縛り付ける辺りが当時の私の浅さであり、短絡さであり、強情さであったと思っている。それからの3年間でいろいろと考え方や感じ方が変わったから、今回のトリエンナーレはほぼ全て楽しめたのだ。ああ、本当に楽になったなあ。

 「アート」というと何だか難しい顔をしてこねくり回した解釈をしなきゃいけないもの、と思っていた。でも、そうじゃないんだと思う。簡単な話、「おお、きれいだ!」とか「おもしろい!」とか、「すげえ!」とか、感動までの時間が短いものだって多いのだ。ユーモアの理解だって、時間と理屈をかけてわかるものよりも、反射的に笑える方がずっと楽しい。食べ物だって、口に入れた瞬間「美味しい!」と感じるものがいいに決まっている。人間の感覚で遊ぶということに、理由なんかいらないんだ。

 というわけで、この夏から秋にかけては名古屋の街中で(岡崎も)アートを楽しみまくった。
 「官製のアートイベント」という印象は少しも持たなかった。わかるかわからないかは別として、ひとり一人の作家さんが自分を表現していた。個の集合体がトリエンナーレだった。
 当然だが、アートはそうあるべきだ。そりゃそうだ。国が主導した芸術なんて、歴史を見てもわかるが、所詮プロパガンダにすぎないのだ。



 …といいながら、実はこんなのも、国主導のプロジェクトだったりして。
 そんなことはないだろうけど、ますます嫌だなあ、そんな国。

こんなもの↓
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