僕の両親は僕が小学生の時に交通事故で、いきなり僕の前から姿を消した。兄弟もいなかった僕は、祖父ちゃんと祖母ちゃんと去年までずっと一緒に暮らして来た。そして祖母ちゃんが昨年亡くなって、今は祖父ちゃんと2人で暮らしている。正直、祖父ちゃんと祖母ちゃんの順番の違いはあったものの、いずれは独りきりになる時がやってくることは、止むを得ない事として受け入れていた。
僕はこの様な状況になることに対して、周到な準備をして来たと言っていい。何しろ両親を交通事故で亡くしてから、独りきりという事を前向きに受け入れるようにと努めてきた。確かに中学時代から高校、大学、社会人と人の集りの中で独りきりになろうと積極的な姿勢を示して来ることによって、様々な不遇を受け入れて来たかもしれない。
当初は何て理不尽な世界だろうと悩みもしたが、それでも独りきりの世界から群れの世界に戻ろうとは思わなかった。単純に損得勘定だけからなら、独りきりという事は利がない事かも知れない。そして何時の時にも頼んでもいないのに、僕が独りきりでいる事から救い出そうと勝手に思い込んで近寄ってくる人たちも結構いた。
勿論彼等には善意以外何も無く、本当に人間として良くできた人たちばかりだった。そんな善意の塊の人たちは、独りきりは良くないし、第一寂しいでしょうと決めつけた。彼等はまるで独りでいる事そして寂しい事が、まるで良くない事のように思い込んでいた。
ところが本当に申し訳なかったが、そんな時dも僕は独りきりを好んだ。だからと言って、学生時代も今の社会人生活になっても特別周囲に迷惑を掛けることなく適応できていると思っている。周囲から期待されることに関しては、素直にそれに応えていきたいと考えるし実際そうしてきた。
せいぜい付き合いの悪い人間と言う烙印を押されるくらいで、それとても直接的な迷惑をかけるレベルの話は一切なかった。多感な時期を進んで行く中で、僕は自己防衛本能で独りきりを受け入れていたのかもしれない。間違いなくやがては個人の家庭と言う単位の中で、独りきりになる時期がやって来ることは分かっていた。
いつそんな状況に自分が追い込まれても決して慌ててしまわない様に、事前に独りきりを積極的に受け入れていたのかもしれない。そして30歳になっていた僕は、完全にその自己防衛本能に磨きがかかっていた。だから隣で居眠りしている祖父ちゃんに、独りきりになっても心配いらないと大声で叫んでみたい。
それほど僕に待ち構えている独りきりの世界に対しては、無警戒で支障は一切ない。僕の独りきりを心配している祖父ちゃんだって、僕に言わせると結構独りきりを長い間楽しんで来た様に思える。祖父ちゃんはパソコン相手に囲碁を打つことと、童謡の唄を聴くこと、囲碁と大相撲関係の雑誌を読むことが大好きだ。
そしてその趣味はここ何十年間変わっていない。祖父ちゃんが好きな事は、全て独りで楽しむ世界だった。外に出てゴルフをしたり、釣りをしたりと言った趣味には全く興味を示さなかった。ひたすら自分の部屋の中に籠って、毎日を楽しく過ごしていた。
決して歳をとったからではなく、僕が知る限りではかなり以前から祖父ちゃんはそんな生活スタイルだった。そんな自分の生活スタイルを棚に上げて、祖父ちゃんは僕の独りきりを心配している。僕に言わせれば、祖父ちゃんだって随分と孤高の日々を送ってきていたように思える。勿論僕だって最初から、独りきりに馴染んでいたわけではなかった。
小学生の時、僕の世界から急に両親がいなくなった。それから僕は随分と時間を掛けて、独りきりを上手に受け入れられるように準備してきた。だから本当にそんな僕のことについて、祖父ちゃんは心配などする必要は無かったのだ。

//////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
※Amazon (紙の本)で販売中!
■【ペーパーバック】 間々田 陽紀 短編小説集 ※Kindle本で既に出版された作品から抽出~Amazonで1100円(税込)で販売中!~
【1】間々田 陽紀 短編小説集(1) 10作品 (10分小説集)
【2】間々田 陽紀 短編小説集(2) 10作品 (10分小説集)
【3】間々田 陽紀 短編小説集(3) 10作品 (10分小説集)
【4】間々田 陽紀 短編小説集(4) 10作品 (10分小説集)
【5】間々田 陽紀 短編小説集(5) 10作品 (10分小説集)
【6】間々田 陽紀 短編小説集(6) 10作品 (10分小説集)
【7】間々田 陽紀 短編小説集(7) 10作品 (10分小説集)
【8】間々田 陽紀 短編小説集(8) 10作品 (10分小説集)
【9】間々田 陽紀 短編小説集(9) 10作品 (10分小説集)
【10】間々田 陽紀 短編小説集(10) 10作品 (10分小説集)
【11】間々田 陽紀 短編小説集(11) 10作品 (10分小説集)
【12】間々田 陽紀 短編小説集(12) 10作品 (10分小説集)
【13】間々田 陽紀 短編小説集(13) 10作品 (10分小説集)
【14】間々田 陽紀 短編小説集(14) 10作品 (10分小説集)
【15】間々田 陽紀 短編小説集(15) 10作品 (10分小説集)

■【ペーパーバック】 間々田 陽紀 詩集(1) 100作品 ※Kindle本で既に出版された作品から抽出~Amazonで1100円(税込)で販売中!~
【1】間々田 陽紀 詩集(1) 100作品
【2】間々田 陽紀 詩集(2) 100作品
【3】間々田 陽紀 詩集(3) 100作品
【4】間々田 陽紀 詩集(4) 100作品
【5】間々田 陽紀 詩集(5) 106作品

//////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////
※Amazon Kindle 本(電子書籍) で販売中!
■レーベル《遠い昔、深夜放送が好きだった人たちへ》間々田陽紀 小説の世界~シリーズ 間々田 陽紀 中編集(原稿用紙90~100枚)~1作250円
【1】Tシャツとピンクの万年筆
【2】リバプールの旅人
【3】あなたがネクタイ外したから、私もヒールを脱ぐわ
【4】僕のプレイリストはタイムカプセル
【5】鳴らない風鈴
【6】切り分けられた林檎
【7】キャロルキングを聴きながら
【8】真冬のストローハット
【9】5年目のバレンタインデー
【10】セイントバレンタインデーの奇跡
【12】街角のバレンタインデー
【13】瞳の中のバレンタインデー
【14】バレンタインデー・ラプソディ
【15】ラストチャンス・バレンタインデー
【16】奇跡を呼んだナレーション
【17】コーヒーチケット1冊分の恋
【18】ハッピーエンドまでの君と僕とのセオリー
【19】ブロークンハート・イヴ
【20】グッドミュージックが生まれる街
【21】聖マルタンの夏
【22】ノン・アップデート・メモリーズ
【23】グッドバイ色の街だから
【24】雨の中のオレンジ
【25】君がヒロインになる瞬間(とき)
【26】シャッター音がくれた奇跡
【27】眠れない夜はニルソンを聴きながら
【28】リベンバーミー
【29】フォーマイセルフ&フォーユアセルフ
【30】ジョナサンがいた風景
【31】ファイナル・コンサート
【32】気分はアウトオブデート
【33】それぞれのダイアリー
【34】あの頃君は駆け抜けて逝った
【35】ミュージシャンたちの恋物語
【36】サマークリスマス
【37】ジーンズのある風景
【38】ゲバ字の消えた夏
【39】高校3年生のネアンデルタール人
【40】アルバート・ドッグを吹く風
【41】ワーズワースそして教授と私の旅
【42】天窓から眺めるロンドンの街
【43】チェスターの空の下
【44】ウクレレの音が流れる夏
【45】私は夢見るシャンソン人形
【46】いつか観たジョンレノン
【47】あの日聴いた夢のカリフォルニア
【48】懐かしいね、ガントレ!
【49】神楽坂で聴くサウンドオブサイレンス
【50】キャロルキングをお寺で
【51】サウンドトラックはユーミンで
【52】ルート66へに誘われて
【53】俺たちのジュークボックス
【54】キックオフは、これから!
【55】タイムカプセルからビートルズ
【56】2人のランナウェイ
【57】もうラヴソングは唄えない
【58】遅れて来たラヴレター
【59】君にとどけボーントゥーラン
【60】母はクラプトンが大好き
【61】タイムアフタータイムなんて
【62】シャーリーンの唄ですよね
【63】気分はハロー・グッドバイ
【64】クロスロードとオヤジたち
【65】サザンカンフォートを抱えた娘
【66】あなたがトミーで私がジーナ
【67】ロールプレイング・ラヴをあなたと
【68】パンタロンじゃなくベルボトムさ!
【69】俺は根っからのランブリング・マン
【70】タイムタイムタイム~冬の散歩道
【71】俺のロード・ソングは、ウィリン
【72】アメリカ《名前のない馬》から始まった
【73】ツェッペリンに包まれて
【74】ロイ・ブキャナンの流れる家
【75】フォークソングが消えた日
【76】終わらないメロディ
【77】俺もお前もストレンジャー
【78】ジョニ・ミッチェルで聴きたいね
【79】今さら、ハートに火をつけて
【81】プロコル・ハルムが唄っている
【82】ゼーガーとエバンズが教えてくれた
【83】ビタースウィート・サンバを取り戻せ
【84】ティアーズ・イン・ヘヴンなんて
【85】俺たちはフール・オン・ザ・ヒル
【86】このリフに魅せられて
【87】さらば黄昏のレンガ路よ
【88】心にハングリー・ハートを
【89】いつもジャーニーが流れていた
【90】ジャニスと踊ろう
【91】俺は今でも25or6to4
【92】君に捧げるララバイ
【93】ジャニスが語りかけた夜
【94】キリング・ミー・ソフトリーをあなたに
【95】恋をするならシェイクスピアで
【96】ゲーテが教えてくれた愛のシーズン
【97】僕と君だけのファーザー・クリスマス
【98】恋する気分は、ヴェルレーヌから
【99】愛を語るならヴェッキオ橋で
【100】ショーシャンクの空が・・・
【101】ビーハイブ・ヘアの女(ひと)
【102】カセットから流れ出たメロディ
【103】オヤジたちのスタンドバイミー
【104】届かない、君へのラブソング
【105】マージー・ビートに魅せられて
【106】父のギターが残してくれたもの
【107】夜のパリ、それはラヴレターの香り
【108】閉ざされたままのギターケース
【109】雨の日には、グラント・グリーンでも
【110】ボースサイドナウが流れる喫茶店で
【111】恋のリフレイン
【112】ベイビーが流れていた季節
【113】フォロー・ミーに誘われて
【114】それでも、あなたにラヴソングを
【115】想い出のコンサート・チケット
【116】スターダストをあなたと
【117】ナローボートで素敵な恋を!
【118】ライトハウスで出逢った、あなたへ
【119】レモンの木の下で
【120】2度目のチャイルドフッドフレンド
【121】ミニシアターより愛を込めて
【122】あの時YESと言えていたなら
【123】ソリチュードに包まれて
【124】窓辺のロミオ&ジュリエット
【125】フラに恋する君に恋した僕
【126】ミルキーウェイで、さよならを
【127】コイントスで決めた恋
【128】二人の恋はメリーゴーランド
【129】スラッキー・ギターに魅せられて
【130】ソー・ファー・アウェイが流れる街
【131】メッセージノートのある喫茶店
【132】恋のワン・ウェイ・チケット
【133】ベルベッド色の恋
【134】神楽坂ラヴ・ストーリー
【135】すれ違いのスウィート・ハート
【136】リッスン・ツー・ザ・レイディオ
【137】夏のレムナント
【138】ダウンタウンボーイ
【139】中央フリーウェイ
【140】AVALON
【141】フォーカス
【142】Midnight Scarecrow
【143】セシルの週末
【144】街角のペシミスト
【145】ジャコビニ彗星の日
【146】ツバメのように
【147】ダイヤモンドダストが消えぬまに
【148】イチゴ白書をもう一度
【149】ベルベッドイースター

■レーベル《遠い昔、深夜放送が好きだった人たちへ》間々田陽紀 小説の世界~シリーズ 間々田 陽紀 長編集(原稿用紙300枚~450枚)~1作500円
【1】校内放送でビートルズ
【2】府立第14中~青春グラフィティ!
【3】そうだドルフィンへ行こう
【4】夜のグラフィティ
【5】もう一度聴いてみようかホテルカリフォルニア
【6】今何故、500マイルも離れて
【7】坊っちゃん、フォーエバー
【8】ブローイングインザウィンドでも聴いてごらん
【9】木登り~タイムワープ

■レーベル《遠い昔、深夜放送が好きだった人たちへ》間々田陽紀 小説の世界~シリーズ 間々田 陽紀 短編集(原稿用紙~50枚)~1作100円
【1】夜空と波間の彼方に
【2】深大寺ラヴストーリー
【3】ダブルレインボーの彼方に
【4】真冬のウインド・チャイム
【5】ギターケースの中のラヴレター
【6】横浜ロックンローラー
【7】遅れて来たフラワーチルドレン
【8】阿波人形浄瑠璃ラブソディ
【9】真っ赤なマニュキアの指先を見つめた夏
【10】君がいた街角
【11】聴かせてよ、あのリフを!
【12】ワイパーの向こうで消えた女性(ひと)
【13】さよなら、ミュージシャン
【14】ボーカルインストラクターの夢追い人
【15】写譜屋の恋物語
【16】スポットライト・グラフィティ
【17】リペアマン・ブルース
【18】歌えないラヴソング
【19】夢捨て人のハーモニー
【20】君の名前が消えたエンドロール
【21】ユア・シックスティーン
【22】ピアノのある喫茶店
【23】旅人からのリクエスト
【24】君への恋心をアップデート
【25】トラックドライバーの独り言
【26】サリンジャーを手にした君へ
【27】ハイタッチなんて似合わない
【28】君の知らないイエスタデイ
【29】君へ送るハートビート
【30】エルトンからの贈物
【31】君に聴かせたいメロディ
【32】31文字のラヴレター
【33】48時間のランナウェイ
【34】君が遺した風景だから
【35】恋のロングバケーション
【36】私の彼はトラベラー
【37】ミュージシャンからの恋文
【38】さよならグッドメモリー
【39】恋のスターティンググリッド
【40】横浜バイザシー
【41】冷たい雨が好きだから
【42】街角ピアノ物語
【43】キネマのある街
【44】本日限りが好きだから
【45】この曲にはフルートが必要だから
【46】テイク・ミー・アロング
【47】3年越しのデスティニー
【48】あの日の君の肖像画
【49】奇跡のハーモニー
【50】ポートレイトの君は誰なの?
【51】雪降る街でサヨナラを
【52】永遠のチャイルドフッド・フレンド
【53】ミルキーウェイって何色?
【54】フラガールのいた夏
【55】消えないグラフィティ
【56】ドルフィンに連れてって
【57】校内放送なんて聴かないよ
【58】ジュークボックスのある風景
【59】君と僕とのタイムカプセル
【60】ギターケースの中の青春
【61】フォークソングが流れていた季節
【62】サマー・オブ・ラブを知ってる?
【63】グッドバイブレーション
【64】レオンラッセルで聴きたいから
【65】何故君はキャロルキングが好きなの
【66】メッセージボードのある駅
【67】僕が反逆児だって?
【68】街角グラフィティ
【69】すれ違いのダイアリー
【70】永遠の噓だったなんて
【71】ジュークボックスが鳴り続けてる
【72】君が好きだったプレイリスト
【73】深夜放送ラプソディ
【74】マイ・ララバイ・ソング
【75】オブラディ・オブラダ
【76】ミュージック・メモリーの奇跡
【77】スティングが好きな君がいた
【78】ビーチボーイズが流れていた夏
【79】作詞家が消えた日
【80】5年前のプレイリスト
【81】ホテルカリフォルニアへ行こう
【82】アローン・アゲイン
【83】花のサンフランシコ
【84】永遠のツイスト
【85】待ってよ ミスターポストマン
【86】ビヨンド・ザ・リーフ
【87】別れの時はフランソアーズ・アルディ
【88】あの頃はビージーズだった
【89】Oneは一番悲しい数
【90】いちご白書とサークル・ゲ―ム
【91】キネマの旅人
【92】バス・ストップ物語
【93】想い出はモノクロームのはずなのに
【94】僕にとってはセントラルパークだった
【95】トランジスタラジオがあった風景
【96】いつか街で会ったなら
【97】外は白い雪の夜
【98】B面で恋して
【99】落葉のコンチェルト
【100】イエスタデイ・ワンス・モア
【101】眠れない夜と雨の日には
【102】雨とピアノ
【103】あなただけグッドナイト
【104】ハートフル・カメラマンの独り言
【105】君がシルエット・ロマンスを歌う理由(わけ)
【106】今更 スタンド・バイ・ミー
【107】ビージーズが流れて来た街角
【108】あの日のスリーフィンガー
【109】帰ろうぜ あの街角へ
【110】ブギー・ロックが好きだから
【111】たった一言の向こう側
【112】君にブルースは歌えない
【113】レコードジャケットはアートだった
【114】お前のバックでドラムを叩かせろ
【115】ニューヨーク・シティ・セレナーデが好きだから
【116】ひとりぼっりのサリンジャー
【117】それでも俺はギターを手放さない
【118】ウィスパーボイスが素敵な君がいた
【119】フランソワーズに こんにちは
【120】哀しみの恋人達が流れた夜
【121】ディランが教えてくれた
【122】群れたくない俺がいた
【123】ギターの音色が気に入らないお前に
【124】オールディーズなんて言わせない
【125】心が街角で泣いている
【126】雨の日と月曜日は 何てね
【127】君がハート・オブ・ゴールドだった夏
【128】街角トワイライト
【129】あなたにあげたロリポップ
【130】僕だけのホテルカリフォルニア
【131】ファインド・ユア・ミュージック
【132】音楽は僕の隠家だから
【133】ピアノでロックなんて
【134】ブライアン・ウィルソンが星になった日
【135】クロコダイルロックで踊ろう
【136】プロコムハルムに憧れたピアノ少女
【137】音楽は一瞬で未来を変える
【138】メロディに載せたい僕だけの宝物
【139】夏のクラクション
【140】古いラブレター
【141】今宵 夢の中で逢えたなら
【142】雨が冷たい季節なのに
【143】僕の心はタンバリン
【144】僕はダンスを踊らない
【145】旅の重さを読ませて
【146】永遠の一瞬
【147】アスファルトに響いた足音
【148】レコードに隠された風景
【149】君と刻む鼓動
【150】君を自由にするメロディ
