★本日、小説短編集新作の出版販売を開始しました。 | 《遠い昔、深夜放送が好きだった人たちへ贈る小説》間々田陽紀の世界

《遠い昔、深夜放送が好きだった人たちへ贈る小説》間々田陽紀の世界

■好きな音楽、好きな映画、好きなサッカー、好きなモータースポーツなどをちりばめながら、気ままに小説(245作品)・作詞(506作品)を創作しています。ブログも創作も《Evergreen》な風景を描ければと思っています。

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★本日、小説短編集 【84】永遠のツイスト(原稿用紙30枚) の出版販売を開始しました。

8月3(土)と4日(日)の2日間、無料で読めるので、よかったら読んでみてください。

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※芽衣は今日も深いため息をつきながら職員室を出て来た。今までダンス部の顧問をしてくれている体育の先生と、いつもの件で話をしていた。いつもの件とは、芽衣が1年生の時から所属しているダンス部に関することだった。
 
 この春3年生になった芽衣は、2年間大好きなダンスに他の部員たちと一緒に集中できたことには満足していた。だがその反面芽衣が入部する以前からダンス部が抱えていた幾つかの問題は、芽衣が部長を務めた2年生の1年間の間には解決されることはなかった。
 
 具体的には芽衣はダンス部の顧問に、とにかく体育館の一部での練習場所の確保を懇願した。更にはダンスに関する専門性のある指導者の導入をお願いした。正直ダンス部の顧問をしてくれている体育の先生は、ダンス部員に対して高校生活におけるクラブ活動の在り様についての指導ばかりに終始していた。
 
 今日は従来からの要望以外に区の大会にエントリーする際のエントリー費用への補助や、参加時の部員たちの着る衣装への補助もお願いした。しかし顧問からの結論は早かった。少しは検討してくれて具体的に実現に向けて努力をしてくれたらいいのに、その場で顧問は否定的な言葉だけを口にした。
 
 顧問はダンス部に関しては実績が全くないから色々なことを実現していくためには、周囲から期待され応援してあげなければと思わせるような確たる実績が必要だと話した。実績のないクラブ部の予算や練習場所等の確保は、難しいと話すばかりだった。
 
 そんな顧問に芽衣は、その重要な結果を出すためにも安定した練習場所の確保や専門性のあるコーチが必要だと話した。芽衣に顧問は学生の部活の本分としては、まずは自分たちだけの自主的な精力的な活動がベースにあるべきで条件が揃っていないから無理との考えが間違ていると決めつけた・・・。


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