★本日、小説短編集新作の出版販売を開始しました。 | 《遠い昔、深夜放送が好きだった人たちへ贈る小説》間々田陽紀の世界

《遠い昔、深夜放送が好きだった人たちへ贈る小説》間々田陽紀の世界

■好きな音楽、好きな映画、好きなサッカー、好きなモータースポーツなどをちりばめながら、気ままに小説(249作品)・作詞(506作品)を創作しています。ブログも創作も《Evergreen》な風景を描ければと思っています。

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★本日、小説短編集 【70】永遠の噓だったなんて(原稿用紙30枚) の出版販売を開始しました。

4月27(土)と28日(日)の2日間、無料で読めるので、よかったら読んでみてください。

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※智樹が小説の動機付けに繋がるダイアリーを書き始めてから、智樹の本棚に何冊のダイアリーが積み上げられただろう。それこそ初めて智樹がダイアリーを綴り始めたのは高校生の時だった。もっともダイアリーと言っても使わなくなったノートに、退屈な授業の合間に悪戯書きを自由気ままに綴り出したのが切っ掛けだった。
 
 今25歳になっていた智樹は、机の隣に置いてある大きな本棚の一番下の棚に、放置されていたダイアリーの束を見つめていた。目の前の大きな机の片隅に放置されていた最新のダイアリーは、ほとんど開かれることがなくなっていた。
 
 大学生の頃から小説の新人賞に応募し始めた智樹は、自身が創作する小説のヒントの全てを高校生の時から書き始めていたダイアリーの中から得て来ていた。流れ過ぎた時間の中で高校生の或いは大学生の智樹が、その時々の様々な風景を前にして悩んだことや考えたことなどから、智樹は小説の一文を紡ぎ出していた。
 
 そして大学に入学してから2年後、小説を書き続けて出来上がった作品を順番に出版社の新人賞に応募していた智樹に、初めて嬉しい結果がもたらさせたのは智樹が20歳の時だった。予選通過なども全くなかった中で、智樹が投稿した小説が初めて、ある出版社主催の新人賞の佳作に選出されたのだった。
 
 智樹のパソコンの投稿済作品のフォルダー中から、新しく受賞作品と名付けたフォルダーの中に移行した初めての作品だった。あの時智樹の傍らには、受賞をともに喜んでくれた同じ大学の同級生の玲奈がいてくれた。智樹も玲奈も20歳の時だった。
 
 今玲奈のことを語るとすれば全て過去形で語るしかないことは、25歳になっていた智樹には自身の未熟さを思い知らされることと同一のことだだった。20歳で出版社の編集者にマンツーマンで小説家として指導を受けていた智樹は、編集者と智樹自身の努力のお陰で新人小説家として周囲から、それなりの評価を得るまでになっていた・・・。


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