★【リバプールの旅人】非公開小説のあらすじ | 《遠い昔、深夜放送が好きだった人たちへ贈る小説》間々田陽紀の世界

《遠い昔、深夜放送が好きだった人たちへ贈る小説》間々田陽紀の世界

■好きな音楽、好きな映画、好きなサッカー、好きなモータースポーツなどをちりばめながら、気ままに小説(249作品)・作詞(506作品)を創作しています。ブログも創作も《Evergreen》な風景を描ければと思っています。

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★書き上げた非公開小説のあらすじを紹介したいと思います。

《リバプールの旅人~原稿用紙100枚》あらすじ


 音楽出版社に勤めていた40歳の康介は、30歳の時に会社を辞めてフリーランスの音楽雑誌記者になっていた。今は貸スタジオでアルバイトをしていた康介は、路上ライブで演奏している若者が名もないギターを大切に取り扱っている姿を観るだけで何やら突き動かされるものがあった。

  康介は取材活動費も全く確保できていないので、暇があれば細かに情報を収集して様々なところで行われている路上ライブを見て回っていた。寒風吹くガード下でも、そこには若者たちの熱い夢に向かってのエネルギーで満ち溢れていた。

  そんな康介は学生時代から暮らしていた神楽坂の赤城神社の階段のところで若い翔太がギターを抱えて歌っている姿を目にする。しかも彼は康介の大好きなビートルズのホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープスを歌っていた。もう今から20年も前、目の前の若者と同じように康介もギターを抱えてビートルズ・ナンバーを歌っていた。
  
  翔太は小学生時代から高校1年生まで、ずっとサッカーに夢中になって取り組んできていた。ところが翔太が高校2年生に上がる直前、それまでの膝の酷使が原因となり医者から1年間の運動の休止を言い渡されたのだった。

  学校以外でのほとんどの時間をサッカーに費やしていた翔太は、学校から帰って自分の部屋でじっとしていることには耐えられなかった。そんな翔太は自宅からすぐそばにある祖父母の家に顔を出すようになり、特に祖父は何の事情も訊くことなく温もりのある笑顔と言葉で翔太を迎え入れてくれていた。

  祖父の部屋の中には、立派な音響機器で溢れていたのだった。祖父の性格が表れているかのように、大きな棚にはレコード盤が整然と並べられていた。棚の前にはレコードを聴くために、レコードプレーヤー、その横にはレコード針が入ったケース、フォノイコライザー、アンプ、スピーカー、更には別の棚にはツートラ・サンパチ・デッキやカセット・デッキなども据え置かれていた。

  そんな翔太が祖父の部屋で音楽を楽しみだしたある日、祖父が1台のギターを翔太に手渡した。そのギターは祖父が余裕もなかった社会人の時に、どうしても手に入れたと熱望して求めた大切なギターだった。

 康介は、改めて音楽ジャーナリストとしての自身の立ち位置について見直していた。勿論そのきっかけとなっていたのは、翔太との出会いだった。今までも多くの名のない若いミュージシャンたちを見続けてきたが、翔太が創り出している音楽の世界には衝撃を受けていた。

 それこそ翔太が強く影響を受けたという彼の祖父の時代から康介そして翔太と幾世代を超えて音楽は、折り折りの感情の起伏に寄り添うように流れ続けてきている。この普遍的な音楽の持つ素晴らしさを自分なりの感性で取捨選択してリスナーたちに届けたいとの想いが、康介の中で膨らんでくるのだった。

 最終的に康介は翔太と一緒に、インディーズの音楽事務所を立ち上げようと考え、2人は各々の想いを胸に秘めて、夢に向かって歩き出すのだった。 


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★【Kindle本 (電子書籍)】の出版状況について~《遠い昔、深夜放送が好きだった人たちへ》間々田陽紀 小説の世界~

★中編集(原稿用紙90~100枚)~1作250円


1【作品№122】Tシャツとピンクの万年筆(101枚)
2【作品№123】リバプールの旅人(100枚)
3【作品№124】あなたがネクタイ外したから、私もヒールを脱ぐわ(100枚)
4【作品№125】僕のプレイリストはタイムカプセル(100枚)
5【作品№126】鳴らない風鈴(100枚)
6【作品№127】切り分けられた林檎(100枚)
7【作品№128】キャロルキングを聴きながら(100枚)
8【作品№129】真冬のストローハット(100枚)
9【作品№130】5年目のバレンタインデー(100枚)
10【作品№131】セイントバレンタインデーの奇跡(100枚)
11【作品№132】バレンタインデーはエアメールで!(100枚)
12【作品№133】街角のバレタインデー(100枚)
13【作品№134】瞳の中のバレンタインデー(100枚)
14【作品№135】バレンタインデー・ラプソディ(100枚)
15【作品№136】ラストチャンス・バレンタインデー(100枚)
16【作品№137】奇跡を呼んだナレーション(100枚)
17【作品№138】コーヒーチケット1冊分の恋(100枚)
18【作品№139】ハッピーエンドまでの君と僕とのセオリー(100枚)
19【作品№140】ブロークンハート・イヴ(100枚)
20【作品№141】グッドミュージックが生まれる街(100枚)
21【作品№142】聖マルタンの夏(100枚)
22【作品№143】ノン・アップデート・メモリーズ(100枚)
23【作品№144】グッドバイ色の街だから(100枚)
24【作品№145】雨の中のオレンジ(100枚)
25【作品№146】君がヒロインになる瞬間(とき)(100枚)
26【作品№147】シャッター音がくれた奇跡(100枚)
27【作品№148】眠れない夜はニルソンを聴きながら(100枚)
28【作品№149】リメンバーミー(100枚)
29【作品№150】フォーマイセルフ&フォーユアセルフ(100枚)
30【作品№151】ジョナサンがいた風景(100枚)
31【作品№152】ファイナル・コンサート(100枚)
32【作品№153】気分はアウトオブデート(100枚)
33【作品№154】それぞれのダイアリー(100枚)
34【作品№155】あの頃君は駆け抜けて逝った(100枚)
35【作品№156】ミュージシャンたちの恋物語(100枚)
36【作品№157】サマークリスマス(100枚)
37【作品№158】ジーンズのある風景(100枚)

★短編集(原稿用紙~50枚)~1作100円

【1】夜空と波間の彼方に
【2】深大寺ラヴストーリー
【3】ダブルレインボーの彼方に
【4】真冬のウインド・チャイム
【5】ギターケースの中のラヴレター
【6】横浜ロックンローラー
【7】遅れて来たフラワーチルドレン
【8】阿波人形浄瑠璃ラブソディ
【9】真っ赤なマニュキアの指先を見つめた夏
【10】君がいた街角
【11】聴かせてよ、あのリフを!
【12】ワイパーの向こうで消えた女性(ひと)
【13】さよなら、ミュージシャン
【14】ボーカルインストラクターの夢追い人
【15】写譜屋の恋物語
【16】スポットライト・グラフィティ
【17】リペアマン・ブルース
【18】歌えないラヴソング
【19】夢捨て人のハーモニー
【20】君の名前が消えたエンドロール
【21】ユア・シックスティーン
【22】ピアノのある喫茶店
【23】旅人からのリクエスト
【24】君への恋心をアップデート
【25】トラックドライバーの独り言
【26】サリンジャーを手にした君へ
【27】ハイタッチなんて似合わない
【28】君の知らないイエスタデイ
【29】君へ送るハートビート
【30】エルトンからの贈物
【31】君に聴かせたいメロディ
【32】31文字のラヴレター
【33】48時間のランナウェイ
【34】君が遺した風景だから
【35】恋のロングバケーション
【36】私の彼はトラベラー
【37】ミュージシャンからの恋文
【38】さよならグッドメモリーズ
【39】恋のスターティンググリッド
【40】横浜バイザシー
【41】冷たい雨が好きだから
【42】街角ピアノ物語
【43】キネマのある街
【44】本日限りが好きだから
【45】この曲にはフルートが必要だから
【46】テイク・ミー・アロング
【47】3年越しのデスティニー
【48】あの日の君の肖像画
【49】奇跡のハーモニー
【50】ポートレイトの君は誰なの?
【51】雪降る街でサヨナラを
【52】永遠のチャイルドフッド・フレンド
【53】ミルキーウェイって何色?
【54】フラガールのいた夏
【55】消えないグラフィティ
【56】ドルフィンに連れてって
【57】校内放送なんて聴かないよ
【58】ジュークボックスのある風景
【59】君と僕とのタイムカプセル
【60】ギターケースの中の青春
【61】フォークソングが流れていた季節
【62】サマー・オブ・ラブを知ってる?
【63】グッドバイブレーション
【64】レオンラッセルで聴きたいから
【65】何故君はキャロルキングが好きなの


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