★本日、小説短編集新作の出版販売を開始しました。 | 《遠い昔、深夜放送が好きだった人たちへ贈る小説》間々田陽紀の世界

《遠い昔、深夜放送が好きだった人たちへ贈る小説》間々田陽紀の世界

■好きな音楽、好きな映画、好きなサッカー、好きなモータースポーツなどをちりばめながら、気ままに小説(257作品)・作詞(506作品)を創作しています。ブログも創作も《Evergreen》な風景を描ければと思っています。

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★本日、小説短編集 【63】グッドバイブレーション(原稿用紙30枚) の出版販売を開始しました。

3月9(土)と10日(日)の2日間、無料で読めるので、よかったら読んでみてください。

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※海璃は高校2年生の夏を、片瀬海岸にある父親の友人が営んでいる海の家でアルバイトをしていた。本来なら高校の水泳部で毎日のように泳いでいたはずだったのに、海璃は1学期の終わりに自転車事故にあい右肩に重たい後遺症を負ってしまっていた。
 
 今でも海璃は右肩の痛みで夜中に目を覚まし眠れない時に、事故にあった光景が閉じた瞼の裏に浮かんでくるのだった。舗道を母親と手を繋いで歩いていた子供が被っていた帽子が風で飛ばされた瞬間、車道を自転車で走行していた海璃の前に飛び出して来たのだった。
 
 咄嗟に子供との衝突を避けるために、海璃は自転車ごとガードレールに飛び込んで行った。ガードレールへ突入した角度が悪かったせいで、海璃は右肩からコンクリートの舗道に思い切り打ち付けられたのだった。その後病院に行くまで海璃の右肩は、全く動かすことが出来なくなっていた。
 
 病院に行けばすぐに痛みがひくと考えていた海璃に、医者は右肩を複雑骨折していると告げた。そればかりでなく右肩が完治するまで早くて半年、時間がかかると1年くらい治療にかかると医者は診断した。その時点で海璃の高校での水泳部での活動は終わったのだった。
 
 実際水泳部で高校卒業後の大学進学で推薦入学などが決まっている生徒を除いて、3年生になると同時に部員としての競技参加からは身を引いていたのだった。当然医者からの診断によると順調に右肩が回復したとしても、その時には海璃は3年生になっているのだった。
 
 それだけでなく医者は、最悪の場合右肩の動きに後遺症が残る可能性もあるかもしれないと話した。具体的には右肩の可動域に制限される可能性があるが、日常生活には支障はないとのことだった。それこそ周囲から注目されるほどの水泳選手でもなかった海璃は、あっさりと水泳部を退部する選択をしたのだった・・・。


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