★【作品:つばさ】アカデミー賞 | 《遠い昔、深夜放送が好きだった人たちへ贈る小説》間々田陽紀の世界

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★アカデミー作品賞はアカデミー賞の部門の一つで、映画作品自体へと賞が贈られるアカデミー賞の最重要部門です。その歴史ある過去の受賞作品を鑑賞して、それを生み出した時代背景なども思い浮かべてみませんか?

※その年のアメリカで上映された最も優れた映画5本を候補に選び、その中の1本にこの名誉が与えられる。アカデミー賞の候補投票は会員がそれぞれ属する分野のみの投票であるが、作品賞だけは全会員が5本候補を選んで投票する。ちなみに、授賞するのは、作品のプロデューサーである。

※第1回のみ「作品賞」と「芸術作品賞」の2部門に分かれており、それぞれ3本ずつ候補作が選ばれていた。第2回で一本化されて候補を5本選ぶようになった。第5回は8本になり、第6回には候補作の数は10本となる。第17回からは従来の5本となり、この形態で続いていたが第82回では10本になった。第84回には会員の投票の5パーセント以上の得票率を得た作品の中から5本から10本の間で選ばれるようルールが変更された

【受賞作品~第1回目:1927年】作品:つばさ、監督: ウィリアム・A・ウェルマン

【概要】第1回アカデミー賞において初の最優秀作品賞と技術効果賞(当時)を初めて受賞したサイレント映画であり、『グランド・ホテル』(1932)、『ドライビング Miss デイジー』(1989)、『アルゴ』(2012)と並び作品賞をもらいながら最優秀監督賞にはノミネートされなかった4本中の1本である。また1997年、米国連邦議会図書館がアメリカ国立フィルム登録簿に新規登録した作品の1本である。

この映画は空中戦映画の先駆的な超大作として映画史上に名高い作品である。

1920年代中頃からハリウッドでは航空機を扱った映画が隆盛の気配を見せ、第一次世界大戦における航空機の活躍をきっかけに航空熱が高まり技術の進捗と共に長距離飛行その他いろいろな試みが盛んになったという社会的な現象の反映であるが製作面からでも第一次世界大戦のパイロットたちの中には地方巡業の曲乗り飛行で生活する者も現れ、彼らを活用することで空中アクションの見せ場の撮影が充実したことが一因でもある。『つばさ』は1927年8月13日にニューヨークでプレミア公開されたが、この年の5月リンドバーグが大西洋横断に成功し航空機熱はいやが上にも高まり、記録的な興行成績を挙げるに至った。