大人のための絵本講座も今日で65回目になりました。

 

 

 

今日読んだ絵本の中で印象深かったのは、

 

 

 

 

「とりこしふくろう」滑川まい作

 

ふくろうのおじいちゃんが迷子のひよこちゃんを助けたところから始まります。

 

ふくろうじいちゃんは、大変大変と言いながら先の先まで想像して世話を焼きます。

 

熱はないかお腹は空いていないか、着る服も選び大量のご馳走まで作ります。

 

 

 

 

その様子が可笑しくて読みながら吹きそうになりました。

 

結局、にわとり母さんが兄弟たちと探しに来てみんなでご馳走を食べるというハッピーエンド。

 

優しいふくろうじいちゃんの取り越し苦労も温かくてほっこりします。

 

 

 

読み終えてみなさんに質問しました。

 

先の先まで心配したことは?

 

 

みなさん色々な経験から話が飛び出します。

 

子育てでの話。

 

怪我をしてはいけない

困りごとがあってはいけない

健康でなくてはいけない

 

様々なことを心配するあまり、何かあればすぐに手を差し伸ばしてきた。

先々の心配が我が子の成長を邪魔してきたのではないかと・・・

 

考え方の癖なのかつい良くない方へ思いを走らせてしまう時期があったそうです。

 

 

 

こんなシーンがあります。

 

高いジャングルジムに登ろうとしている子どもに

 

「危ないよ!落ちたらけがするよ!」

 

子どもは落ちて怪我をしやすくなる。

 

「すごいね!上手に登れてるね!」

 

子どもは注意深く挑戦して登りきる。

 

 

言霊ですね。

 

 

心配より信頼した方がうまくいくことが多い。

でもそのことに気づくのはずいぶん後になってからかもしれない。

 

私も先の心配ばかりしていた時期もあります。

 

 

 

その方、今はポジティブになっているそうですが、過去の体験は壮絶です。

 

ぽつりぽつりと話しながら、思いを整理されているようにも感じます。

 

 

頑張ったね。

ほんとうにしんどかったと思う。

優しい子に育ってるじゃない。

 

他の方からも自然にそんな言葉をかけられています。

 

涙ぐんでいらっしゃいました。

 

 

子ども向けに書かれた絵本ですが、

大人の心に響きます。

 

ゲラゲラ笑いながら

ふと泣けてくる。

 

私たちが大人になった道のりは半端なくデコボコで

 

その人ならではの歴史なんだよね。

 

今日の絵本会もじんわり胸に響きました。