1冊の絵本に心震わす。
先日の「大人のための絵本講座」での一コマです。
ここに出てくるライオンは切ない。
期待に応えようと必死に頑張るけれど、すごいすごいと褒められさらに頑張ってしまう。
休みたいけれど相手の喜ぶ顔にまた力が湧いてくる。
でも本当は疲れている。
昼寝をしたい。
こっそり泣く姿が何とも痛々しくさえ感じます。
読み聞かせの後にいろんな話が飛び交いました。
周囲からの過大な期待に押し潰されそうになった経験談。
親との関係などなどなど。
自分の経験に重ねて涙ぐむ人も。
眠りから覚めたライオンはまた同じことを繰り返すかな。
私の問いかけに「いえ。ライオンは空を飛んで自由になると思います」
この方はこの絵本で心が自由になったのかもしれない。
たった1冊の絵本に心がはばたく。
作家の佐野洋子さんはたくさんの人気作品があります。
などなど。他にもたくさんあります。
絵本作家として大活躍されたお方です。
エッセイも書かれていますね。
私は読んでいなかったけれど、受講生のお一人が紹介してくれました。
「シズコさん」
佐野さんのお母様との日々が綴られたエッセイ。
絵本に出てくるライオンは佐野洋子さんそのものではないか。
と、受講の彼女は推察します。
母娘の関係は子どもの頃からぎくしゃくし、きつい関係だった。
幼い頃つなごうとした手を振り払われた記憶。
たたかれ暴言を吐かれた痛み。
期待されながら母を愛せない罪悪感。
どこかこの絵本のライオンに重なるところがあるらしいです。
私も読もうと早速ポチッしました。
絵本は物語の内容を楽しみながら、
その物語の背景や作家さんの人生も感じられます。
大人のための絵本講座、ぜひご参加くださいませ。
お問い合わせは
メールでどうぞ。ttyy827@yahoo.co.jp