金曜電信 vol.82【死神】 | toeの占星術的視点

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私は1999から西洋占星術に関わっています。リーディングでは、その経験の中で見えてきた各テキストの解釈の裏にある共通点のようなものを大切にしています。このブログでは、その視点による占星術の記事を紹介していきます。



【死神】


『死神』カードNo.13
意味:停止、破滅、離散、終局、決着、死、終焉、上昇、再生、起死回生
ヘリオ惑星:土星


『死神』はカードNo13です、13という数字は秘数術では『1+3=4』となり4の意味ももっています。ここでは冥王星からの霊魂分化のプロセス4番目に位置する『土星』に当てはめてカードを読み解きます。


13はキリスト教圏では『不吉な数字』として有名ですが、秘数術では『神聖な数字』となっています。一見矛盾しているように思えますが、『不吉』と『神聖』は同じ事柄を異なる捉え方で把握することで起こる『解釈の相違』です。


つまり、神聖さとは個性を凌駕する超越性を表していて、個人的な幸福や社会的な富や名声とはイコールでないどころか、多くの場合はそれらを破壊します。社会的な立場から見れば『不幸』であり、超越的な視点から見れば『祝福』なのです。


7の数字のカード【戦車】から読み解くヘリオ土星は『逃れられない個性は周囲との落差を生み、葛藤や意欲となり活動につながる、それは徐々に個性が定着していくプロセスとなる』役割がありました。


戦車のヘリオ土星の役割は『太陽の分化による個性の定着』ですが、13が意味するヘリオ土星の役割は、その個性を咀嚼している段階に割り込み、死神が意味する超越性、つまり『霊性を個性に定着される』のが役割です。


社会性にだけに頼って個性を咀嚼している限りで、超越性を個性に取り込むと『戦車』は暴走してしまいます。逃れられない周囲の評価を表す2頭の馬を、手綱で制御するには『死神』がもつ4の意味『定着性』が必要になるのです。


12で内面に取り込まれた、11の未来の形は『既存価値の外』にあります。13のもつ超越性はこの新しい価値観を示しています。つまり霊性を個性に定着するとは、7『戦車』のヘリオ土星の個性を依代にして、より高次なものを取り込むのです。


これは『今、社会の中で暮らしている自分』だけが自分ではないことを知ることが必要になります。社会の中の役割以外にも、霊性の使命をもった役割があなたの魂にはあり、その役割を担うためにはサレンダーの姿勢が必要になるのです。戦車のヘリオ土星にはまだ葛藤や意欲があります、この感情をどう消化していくかが、2つのヘリオ土星を両立させる鍵となるでしょう。


『死神』からは、霊魂分化の流れから見たヘリオ土星の『抗えない個性を咀嚼する葛藤を超えて、霊性の使命に耐えうる個性の雛形を形成する』といった役割が読み解けます。


ヘリオ土星の意味する、既存価値を破壊して形成される新秩序に適う個性の雛形を、死神の『大鎌を振るい、死屍累々を築く骸骨』の絵柄が表しています。





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