いつも子育てお疲れ様です
こだわりが強い、自分の意見を曲げない母子分離不安っ子の
柔軟な思考力をおうちで育てる専門家
発達科学コミュニケーション 玉中ともみです
今回は、「何度言っても伝わらない!」
そんな発達特性の困りごとについて
こんな時にやってしまいがちなママの質問とその解決方法を
お伝えしたいと思います
母子分離不安があったり、こだわりが強い子には、
ASD傾向の発達特性があります。
こんな子の中にはワーキングメモリという短期記憶が苦手な子がいます。
ママが何度も伝えてやっと伝わるような経験はありませんか?
そんな時にやってしまいがちなママの質問
「何度言わせたら分かるの!?」
発達特性のある子はとってもピュア
その言葉の意味の通りに考えます
「何回だろう?」
そしてネガティブに変換しやすいので、
「ママに何度も言わせても分からない悪い子なのかもしれない」
と思ってしまいます
そもそも、質問になる言葉に「答えがないもの」を選んではいけません
ですが、日本では昔から
「いい加減にしなさい」とか
「何度言わせるの!」などの
意味を読み取ってくださいねの質問が多く使われています
大人になっても「結婚記念日、なんで覚えてないのよ!」とか、
「仕事が忙しかったからかなぁ…」なんて答えたら大変ですが、
発達特性を持ったまま大人になると、こんなトラブルもあるのです。
早急に脳の言語野・感情野あたりを育てたい(笑)ですね
コミュニケーションを円滑にする方法
指示を出すときの基本は
視界に入って穏やかに伝えること
例えば、テレビを見ている子に「お風呂に入ってね」
「はーい」と返事はあったけれど動かない様子
ママは、返事があったなら聞こえていると思います
これは、ママの声が聞こえたから→返事をした
という反応で、内容が脳に届いて、行動するという処理ができていない状態です
少しして、もう一度「ねえ?お風呂って言ってるよ」
「はーい」…(動かない)
少しして
「何度言わせるの!お風呂だって言ってるでしょ!」
「え?あ、お風呂か、ごめん」
こんなあるあるなコミュニケーションですが、
実は、3回目で言葉が脳に届いているので、
作られる記憶は
「ママはいきなり怒ってたけど、どうしたんだろう」
もっと言えば「なんでそんなに怒ってるの?」なんです
「何度言わせるの?」の場面では、
この脳の発達の仕組みを知っておいて、
ブロークンレコードという方法を使うことで、
改善できることがあります
同じ指示を全く同じように繰り返すというやり方です
大切なのは、表情も声色も声のトーンも変えないことです
そして動きだしたら、すかさず肯定の声かけ
「お風呂に行ってくれるんだね」
「すぐ動いてくれて助かるよ」
こんな風に、声かけに対して動いたことが肯定されると
負の感情を作ることなく、脳が育っていきます
何度かこの方法を重ねることで、
「ちゃんと聞いて!」なんて何度も言わなくても
ママの声が耳に入った時に「聞いておいた方がいいかな?」
という判断ができる耳になるようになるのです
ポイントは、動き出したら肯定することまでセットです
ブロークンレコードは、つい「やったー動いた!」と満足しがちですが、
動き出しを肯定してもらえることが大切ですので、
動いたときの「肯定の声かけ」を用意しておいてくださいね
発達科学コミュニケーション 玉中ともみ