こんにちは。竹谷とし子です。
公明党バリアフリー対策PTで、交通バリアフリー基準とガイドラインの見直しについて、国土交通省から話を聞きました。
ガイドラインに、プラットホームと鉄道車両床面の段差及び隙間の解消が追加されました。
一人で行動できる車椅子ユーザの方は少なくないですが、電車とホームに隙間があるために移動の自由が制限されています。あらかじめ連絡すれば、駅員の方が手助けしてくれますが、待つ時間が長いとストレスを感じます。
しかし、先駆的に取り組んでいるところも、あるのです。
大阪市交通局では、ホームドアの整備時に、電車とホーム間の段差や隙間を解消する整備を進め車椅子使用者の単独乗降を可能にしたということで、国土交通省のホームページで紹介されています。
(国土交通省ホームページより引用)
東京のゆりかもめも、有明テニスの森駅、市場前駅、新豊洲駅、豊洲駅では、車両との隙間を約6センチとし、その他の駅のドアには、段差解消用のスロープを設けて、配慮がされています。
(ゆりかもめホームページ「ユニバーサルデザイン」より引用)
他の電車はどうでしょうか。
路線や駅によって、かなり隙間が空いているホームもあり、スロープを渡してもらわなければなりません。
たとえば、これは新幹線の車内販売カートの車輪用ですが、段差と隙間が大きいと、こんな風にスロープを渡さなければ、間に挟まってしまいます。
しかし、朗報です。
冒頭の通り、交通バリアフリー基準とガイドラインの見直しで、軌道がコンクリート構造であるなど一定の場合において、車椅子使用者の方が介助なしに単独で乗降できるように段差、隙間を解消することをガイドラインで標準化していくことになったのです。
声をあげてこられた車椅子使用者の方々の要望が実現に向かい始めました。
ガイドラインでの標準化に先立ち、安全を確保しつつ、車椅子ユーザが単独乗降できる段差、隙間等の要件について、平成30年度に専門的な調査研究を行うことになりました。
といっても、すぐには進みません。
技術的に、様々な課題があるため、全ての駅ですぐにできるというものではないようです。並行して、できるようになるまでのソフト面の対応も、改善を求めました。
公明党バリアフリーPTの会合で、国土交通省に対して、単独乗降に対応できている路線・駅の情報を車椅子ユーザの方がわかりやすくなるようにすることを要請しました。
また、事前に連絡して駅員さんに手助けしていただく場合も、車椅子ユーザの方ができるだけ待たずに済むように、鉄道各社に対応をお願いしたい、という声をお伝えしました。
車椅子使用者を介助する方も、段差・隙間が少なくなれば大変助かります。
親が車椅子を使用するようになってから、特に切実に感じるようになりました。
障がいのある人もない人も分け隔てなく、バリアフリーはみんなの問題だととらえています。
今、困っている人のためだけではないですよね。
将来、老いて、困るかもしれない人のためでもあると思います。
今、当たり前のように駅や公共施設などでエレベータを使える我々は、昔、困っていた先人が訴えてくださったからこそ、公明党が法律制定に尽力し、制度が作られ、その制度のもとでエレベータ等が作られるようになり、そのおかげで、今使わせていただいているのですよね。
バリアフリーはみんなのため。私は、そう思います。