こんにちは。竹谷とし子です。

 

東京は日中穏やかな天候ですが、朝昼で寒暖の差があるようです。皆様、風邪などひかないように、どうぞご注意下さい。

 

今日は、超党派の議員連盟で、東京都内の八王子市、多摩市、稲城市で、障害者の就労継続支援A型・B型事業所を視察させていただき、障がい者の方々の就労環境の改善に向けて7カ所で、現場の課題を伺いました。

 

NPO法人多摩草むらの会

夢畑:農地見学 精神障がい者の方々が利用されています。

農地所有適格法人株式会社グリーンガーラ風間富重社長から説明を受けました。

 

食品販売とフードコート 

精神障がい者の訓練生が育てた新鮮な野菜をはじめ、魅力ある商品が並んでいました。

場所全体が清潔感あり、気持ちが明るくなるようなお店でした。

 

布や(B型事業所)の店舗と作業場所、休憩スペースなどを見学。

作られたバッグを私もよく使わせていただいています。

 

畑deキッチン(A型事業所)

事業所が運営するレストランの食事をとりながら、風間美代子理事長の話を伺いました。

 

私は2回目の訪問ですが、また新しい取組が進んでいました。

 

NPO法人障害者自立支援センター

喫茶れすと(B型事業所)

萩原幸明理事長、北山文子管理責任者、ご利用者の皆様から話を伺いました。

安心して働くことができ、長い方は20年ご利用になっているそうです。

 

 

(株)ベネッセソシアス 稲城センター(A型事業所)

山口元代表取締役よりご説明を受け、現場をご案内頂きました。

ベネッセが運営する老人ホーム利用者のタオルなどの洗濯業務の受注で安定した仕事があり、時給960円支払うことが可能になっているそうです。

 

明るく清潔な環境でした。

 

A型B型の違いですが、A型は最低賃金(たとえば東京の場合は960円)以上が工賃として支払われる契約で、他方、B型の工賃は制約がなく、低所得者以外は利用料を払うという点が異なります。B型の工賃は作業所によりかなり差がありますが、全国平均では時給178円となっています。

 

A型・B型ともに、設備や支援員の給料等に使うために、国から補助金が事業所に支払われます。20人以下の事業所の場合(人数により変動)、国からの補助金が障がい者一人当たり一日A型584単位(5840円)、B型532単位(5320円)支払われます。(平成30年度からは一日の就労時間により変わります)

総額では、平成25年度で、A型事業所に476億円、B型事業所に2438億円が税金から支払われています。これと別に、作業実習を行う就労移行支援という制度があり、平成25年度で、506億円が事業所に支払われています。

※出典は厚生労働省資料「障害者の就労支援について」

 

最近、A型就労の事業所が相次ぎ倒産し、通っていた障がい者の方が迷惑をかけられたという報道が続きました。最低賃金を支払うためには、賃金を払える売り上げを得なければなりませんが、それができず、補助金から利用者への賃金を支払う形となってしまい、続かなくなったという問題です。

 

障がい者の方々のための支援制度のはずが、逆に障がい者の方々が迷惑を被るケースが出ていることは、本当に残念です。

 

今回視察させていただいた事業所は、そうした所とは異なります。現場を見て、話を伺い、事業自体の安定のため努力しながら、ご利用者お一人お一人に寄り添っていることが、伝わってきました。

 

適切に行っている事業所から学びながら、その現場で出ている課題やご意見を、しっかり受けとめて、改善すべきことはしていくことが大事だと思います。

 

農福連携における農地のトイレや休憩所設置の課題、事業所と医療との連携、障がい者雇用の一番の受け皿となっている企業の法定雇用のしくみと改善可能性、様々ご教示いただきました。

 

視察にご協力くださった皆様に感謝申し上げます。

障がい者の方々のため、今回頂いたお声を今後の政策に生かしてまいります。