竹谷とし子です。
戦争を繰り返さないために、歴史事実を残すことは、とても重要なことだと思います。
戦争に関する文書、写真、品物、遺跡など、全国各地に様々なものが残されています。この8月、都心部で、国の事業として、戦争に関するものを展示している施設を見学しました。
国立公文書館(千代田区北の丸公園)
終戦の詔書(しょうしょ)や、日本国憲法を所蔵しています。複製が常設展示され、デジタルアーカイブも公開されています。写真撮影も可能です。
平和記念展示資料館(新宿区西新宿 新宿住友ビル内) H26年の来館者数44,147人
シベリア抑留や引揚げを中心に、終戦後も困難が続いた記録が集められています。
原則、撮影不可です。
昭和館(千代田区九段) H26年の常設展示来館者数 67,335人
常設展示コーナーに、昭和の歴史の一部として、品物、文書、映像、終戦の玉音放送や新聞各紙など戦争に関する記録が展示されています。原則、撮影不可です。
昭和館と平和祈念展示館は、夏休みのためか、小学生や親子で来ている方が多いように感じました。
公文書館は、戦争に限らず多岐にわたる重要な公文書を保管することが主な事業で、昭和館については戦争の展示のみを目的としているわけではありませんが、いずれの施設も、戦中や戦後の人々の記録があります。
また、上記のような施設内展示の他に重要なものとして、各地の戦争遺跡があります。長崎市の被爆校舎、城山小学校のように、公明党が地方議会と国会で尽力して、国の文化財に指定されたものや、東京都東大和市が文化財指定し、地域の方々と共に保存している旧日立航空機株式会社変電所などは有名ですが、全国的に様々なものが残っており、忘れ去られてしまう風化と物理的な老朽化を懸念する声があります。
戦争に関する記録の保管と展示については、内容や見せ方、英語表記の必要性など様々ご意見があると思います。なるべく多くの人が、過去の事実に触れ、関心をもち、戦争しない方法と行動を考える機会となるように、歴史の記録を展示していくことが重要だと考えます。
尚、上記の3事業に使われている税金は公開されています。(金額はH26年度決算)
昭和館と公文書館は戦争記録展示以外の事業も含まれています。
平和記念展示資料館(総務省): 3億6400万円
昭和館(厚生労働省): 4億7700万円
国立公文書館: 21億9000万円
(決算額に関する情報元)
平和記念展示資料館 行政事業レビューシート
http://www.soumu.go.jp/main_content/000375865.pdf
昭和館 行政事業レビューシート
http://www.mhlw.go.jp/jigyo_shiwake/gyousei_review_sheet/2016/h27_pdf/706.pdf
国立公文書館 財務書類 損益計算書の運営費交付金収益部分
http://www.archives.go.jp/information/pdf/zaimu26.pdf