<障がい者就労支援事業所を訪問>


日本初の障がい者によるフラワーアレンジメントショップ「アプローズ」。


青山にあります。




代表の光枝さんに話を伺いました。光枝さんは、東京都庁福祉保健局などに勤務されていましたが、障がいがある方々の「はたらきたい!」「仲間をつくりた い!」という思いを応援するために、ある意味で安定していた東京都職員という立場を辞して、この事業所を開設されました。




今回は、起業家支援の政策金融に関する調査のため伺いましたので、少しその角度からのお話をさせていただきます。


障がい者就労支援事業所は利用者さんの人数分の補助金が出る制度になっています。


自己資金で設立されていますが、設立後数ヶ月間の利用者さんが少ない時の運転資金に、政府系金融機関である日本政策金融公庫の新創業融資制度(低利)を活用していただきました。


まだ開所後1年未満ですが、すでに20名位が通い、アレンジの訓練だけでなく、アウディのイベント会場装花を行うなど着実に実績を重ねられています。




こちらに通って作業を行う他、就労支援機関とも連携し、アプローズで体と心のバランスを整え、通所されていたお二人の方が就職して行かれたそうです。


事業運営面では、利用者が減るとその分補助金が減ることになるわけですが、アプローズは、能力がある方は社会に出て行ったほうがよいと、心から祝福して次のステップに送り出してます。

本来そうあるべきだと外から言うのは簡単ですが、施設の家賃や職員の給料を支払うという事業運営は、現実にはなかなか難しいことだと思います。


しかし、アプローズは、どこまでも利用者さんの夢や願いをかなえることを目的として、光枝代表とスタッフが努力を重ね、利用者さん本位のサービスを実現していました。


簡単にできないことをやっていらっしゃいます。
感動しました。


また、B型といわれる事業所の全国的な平均工賃は時給約170円と低い中、アプローズでは売れる商品・サービスを提供し、通所する障がい者の方々の工賃を 引き上げていくことに取り組んでいます。そのために、光枝代表とスタッフの方々が、妥協のない品質管理で顧客との信頼関係を構築し、魅力ある商品開発と営業に力を入れています。




清潔で明るい空間の中で、利用者さんたちがアレンジの練習をしたり、ちょうどバレンタインデーの前日でしたので、そのための商品を製作したりと、穏やかに過ごしていらっしゃいました。