1,000mを超える日 ③ | NIGHT HAWK FLIGHT★彡

NIGHT HAWK FLIGHT★彡

テーマ別に見てもらえると
わかりやすいかもしれません

 NIGHT HAWK→自分の想い、日常
 RHODSE WALK→愛猫ローズの日記
 SONIC VEIL→音楽への想い
 時の消える時→詩集、BELAVIS
 THUNDERBOLT Ex→バンドのこと


崖下に下りてゆくと、僕は目を見張った…


岩山がゴソッと削り取られたかのような空間に、一筋の流れ落ちる滝がある。


岩と緑と滝、降り注ぐ日射し…
そこに存在する何もかもが調和の取れた空間

ここが、綾広の滝


ギアナ高地のエンジェルフォール…というわけにはいかないが、落差にして20mほどの滝でしょうか、巨大な岩山に囲まれた居心地の良い空間が広がっていました。

滝のそばにはこんな木もあります。


お浜の桂

中里介山の大菩薩峠という小説に出てくる木だそうです。
こちら、ちょっと調べてみたけど、幕末を舞台にした長編小説のようで、新聞に連載されていたそうですね。ヒューマンドラマ的な内容で、あらすじ読んだら結構おもしろそうでしたよ。機会があったら読んでみたいと思いました。

時刻は14時過ぎ、ここでウェアラブル端末のアクティビティを停止して、バッテリーの充電を行います。
ついでに自分の充電も…


ぜいたくだなぁ~

こんなシチュエーションで食事が出来るなんて、ホント贅沢な昼下がりです!

ここは御嶽神社の、禊の場でもあるようですな。
清然とした気持ち良い時間が流れてゆきます。



そして、時刻は15時
綾広の滝で鋭気を養い、次は天狗岩・七代の滝を目指して出発です!


ロックガーデンの下りは、こんな沢のせせらぎが続きます。


美しいね。
ゆるい下り坂に清涼な空気、思わずタンタンタンッと走ってました。


しばらく進むと分岐が出てきます。



そして、天狗岩に到着


いきなりドンッと目に飛び込んでくる大岩!デカイ!

凄い岩だなぁーと回り込んでみると…鎖が目に入りました。


え?これ、登っていいの?

岩を眺めていると、鎖をつたって降りてきた人がいて、これは…
まぁ、登りますわな(笑)

山道の鎖場と違って、こちらは傾斜がまったくありません。岩の突起に足をかけて、あとは鎖頼り。ルートを予測しながら、次に繰り出す一歩を決めていきます。


後半は、根っこの梯子

足をかける所がいっぱいあって登りやすいんだけど、ある意味、いつ根っこが折れてもおかしくないので、体重かける時ヒヤッとしますww

あれ?頂上に何かある?


登りきった所には祠がありました。

その後ろ、岩のてっぺんには…


天狗様が!


もう一体はカラス天狗ですね!

この二体の天狗様、下からはほとんど見えないので、これは登った者のご褒美ですなー

天狗になって眺める景色


これは病みつきになりそうです!


はい、下は見ない、見ない…ww

山道の鎖場や、この岩登りも初体験だったけど、楽しかったな♪

太古の昔、綾広の滝がある岩山のくぼみから、割れて転がってきた岩が天狗岩だったりして…なんて、ロマンも掻き立てられてしまいます。
割ったのは、タケルさんだったりね(笑)

天狗様に別れを告げ、いよいよ最終目的地、七代の滝へ降りてゆきます。



もはや、傾斜が急過ぎて階段ですww

そして到着


七代の滝

綾広の滝に比べると、こじんまりした滝だけど、こちらも大きな岩に囲まれて、清涼感溢れる気持ち良さでした!



時刻は16時、あとは長尾平を経て、御嶽神社の参道へ戻ります。


長尾平まで距離にして、400m

400m…たかだかトラック一周…

この400mが、この日一番の地獄でした

登っても、登っても、たどり着かないような感覚…
丸木の階段が続く道だったのだけど、最後は10段登っては休むを繰り返さないと登れなかった…

もう、何もかもが限界だったのだと思う

16時25分 長尾平到着


時計見てビックリしました。

たった25分?!

あんなにも、永遠の苦しみに感じた時間が
たったの25分かよ…

呆然としながら、僕はベンチに腰掛けた…



長尾平の展望台は、ヘリポートもあるだだっ広い公園という感じ


トイレや、お茶屋さんもあるんだ。

夕方近くなって、人出もまばら。
ここで顔を洗ってシャツを着替えました。


足元をふと見ると…都会では見られないような、特大のアリがいた


御嶽神社を出発する時、表参道に入るところで見たニホントカゲが、また足元に現れたのを思い出した

あれは何だったんだろう…

御嶽神社周辺は、神苑の森と言って「苑」とは動物のこと…

何か…何か、応えなきゃ


そんな気持ちがして…僕はハーモニカを吹いた

いつもとは違うハーモニカの音が、御岳山に響いていた



ありがとう

夕日にきびすを返すと、僕は御岳山をあとにした


今回のアクティビティ

そして登山記録(時系列)
0832 御嶽橋
0908 滝本駅(休憩)
0920 スタート
0940 杉501番 ケーブル1.1km神社2.8km(休憩)
0950 スタート
1025 杉1番(休憩)
1040 スタート
1105 御嶽神社(休憩)
1200 スタート
1236 休憩
1241 スタート
1250 奥の院(休憩)
1310 スタート
1325 鍋割山(休憩)
1340 スタート
1412 綾広の滝(昼食)
1500 スタート
1530 天狗岩
1550 七代の滝(休憩)
1600 スタート
1625 長尾平


ケーブルカーで麓に下り、多摩川の川原へ


時刻は18時、あたりはもう薄暗くなっていた


もう1時間早ければ…
もっとたくさん走れれば…
いろんなことが頭をよぎる

でも、それでも…違うんだろうなと思う

自然は冷酷なまでにリアルでしかない
甘い望みなんて、まったく通用しない世界

なるべくしかならない
受け入れて、受け止められなければ、この世界では生きてゆけない…

青いトカゲは、僕を導いてくれたのだと思う




彼が眠りにつくまで…

僕は山を見守っていた



謀略や自己愛…打算で作られた世界なんて、跡形もなく滅びるだけ…

そんな世界にはもう居たくない


貴方は…

太陽の日射しに 笑顔になれますか?
川の流れに 清々しさを感じますか?
頬を撫でる風に 愛を感じますか?

土の匂い…貴方は覚えていますか?




1,000mを超える日 完



They drew first blood, not me

Run to the WILD SIDE, to be continue…