ドラッグストアで販売されている解熱鎮痛薬の成分には、
サリチル酸系、アニリン系、プロピオン酸系、ピリン系の
4種類に大別されるとご説明致しました。
今回は、その中でアニリン系に分類される
「アセトアミノフェン」の特徴と使用する際の注意点についてご紹介致します。
アセトアミノフェンの効能効果
頭痛、月経痛(生理痛)、歯痛、抜歯後の疼痛、咽喉痛、耳痛、関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛、肩こり痛、打撲痛、骨折痛、ねんざ痛、外傷痛の鎮痛、悪寒、発熱時の解熱
痛みをしずめ、熱をさます効果があります。
アセトアミノフェンの特徴
作用発現時間は早く、服用後約30分ぐらいすると効果が出始めます。
持続時間は約3~4時間といったところです。
アセトアミノフェンは、サリチル酸系のアスピリンとほぼ変わらない
解熱鎮痛作用を持っていますが、抗炎症作用はありません。
そのため、痛みに関しては人によって
効き方が悪いように感じることがあるかもしれません。
そして、アセトアミノフェンの最大の特徴は
「年齢制限の幅が広い」ことと、
「胃腸障害がほとんどない」ところです。
サリチル酸系やイブプロフェン等ほとんどの解熱鎮痛成分は
15歳未満の小児には重い副作用(ライ症候群など)が起こる
可能性があるため使用できません。
その点、アセトアミノフェンは
3歳から服用可能な「小児用バファリンCⅡ」や
5歳から服用できる「こどもリングルサット」など
15歳未満でも使用できる製品がいくつかあります。
また、解熱鎮痛薬(痛み止め)を飲むと
「胃が荒れる」などの症状をよく聞きませんか?
あれは、アスピリンの特徴によるもので、
アセトアミノフェンは胃腸障害がほとんどないとされています。
胃腸の弱い大人や高齢者の方は、
胃腸の負担の少ないアセトアミノフェンを
まず第一に選んでみてはいかがでしょうか?
胃腸に負担が少ないので、空腹時でも使用できる製品
「タイレノールA」もあります。
*ただし、カゼによる悪寒や発熱時の場合は、
なるべく空腹時を避けるようにと
添付文書にも書いてありますので確認してください。
他にも、「アスピリン喘息」など解熱鎮痛薬の成分に
アレルギーを起こしたことがある方は、
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を含まない
アセトアミノフェンを選びましょう。
使用上の注意
アセトアミノフェンを含む解熱鎮痛薬を
長期連用したり、大量に服用すると
肝機能障害が起きる危険性があるとされています。
痛みがあるからと言って使用回数を増やさず、
5~6回服用して症状が改善されない場合は、
病院で診てもらいましょう。
アセトアミノフェンを使用したらダメな人
アセトアミノフェン製剤を使用する際
一番注意していただきたい方がいます。
それは...
お酒をよく飲む人(アルコール常飲者)です。
アセトアミノフェンは、他の解熱鎮痛成分に比べ、
比較的安全な成分とされています。
しかし、お酒をよく飲む人には
とても相性が悪い成分なのです。
アルコール常飲者では、アセトアミノフェンを服用すると
肝臓での代謝が活発になり、効果が弱くなるばかりか、
肝毒性の強い代謝物が多く作られます。
これにより、重大な肝障害の副作用の
危険性が高くなるとされています。
アセトアミノフェンは解熱鎮痛薬だけでなく、
熱さましの目的でかぜ薬にも含まれていることが多いので、
おくすりを選ぶときは特に注意してください。
そして、いくらお酒が「百薬の長」と言われていても、
アセトアミノフェンを含むおくすりを服用しているときは、
必ず飲酒を避けてください。
「酒とアセトアミノフェンは、混ぜるな危険」
覚えておいてください!!
妊娠中でも使用できる頭痛薬
基本的に妊娠中や授乳している女性は、
市販薬の使用は禁忌とされています。
それは、ほとんどの医薬品の成分が
胎盤関門を通して胎児に影響を与えたり、
母乳から成分を摂取してしまうからです。
しかし、アセトアミノフェンは中枢性の作用により、
脳内でのみ働く成分なので、
カラダへの副作用が少ないとされています。
どうしても必要という場合は、「タイレノールA」のような
アセトアミノフェンの単剤が使用できます。
それでも、妊娠初期(12週まで)と後期(出産予定12週以内)は
胎児に影響をおよぼす可能性があるので使用を避けましょう。
また、使用に不安のある方は
お医者さんか薬剤師などに相談しましょう。