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セルフメディUP 登録販売者が教たい自分に合った市販薬の選び方

ドラッグストアの医薬品・日用雑貨をテレビCMや広告のイメージだけで選んでいませんか?かぜ薬ひとつ取っても配合成分はさまざま。商品選びはまず成分表示から!登録販売者が正しい選び方についてご紹介しています。

前回、【解熱鎮痛薬の成分その1】では、アニリン系のアセトアミノフェンについてご紹介致しました。


今回は、サリチル酸系のアスピリン、エテンザミド、サザピリンの特徴についてご説明致します。



サリチル酸系の効能効果


頭痛、月経痛(生理痛)、歯痛、抜歯後の疼痛、咽喉痛、耳痛、関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛、肩こり痛、打撲痛、骨折痛、ねんざ痛、外傷痛の鎮痛、悪寒、発熱時の解熱


アスピリン、エテンザミド、サザピリンに共通して

痛みをしずめ、熱をさます効果があります。


サリチル酸系の成分は「NSAIDs」と呼ばれる

「非ステロイド性抗炎症薬」に分類されます。


解熱・鎮痛作用の他に「抗炎症作用」も含まれているのです。


そのため、かぜをひいた時ののどの痛みや

炎症のある痛みには効果が高い
とされています。


それでは、次に各成分の特徴について見ていきましょう!



アスピリン


本来の名称は「アセチルサリチル酸」です。


実はアスピリンという名称はもともと登録商標で、

バイエル社が製造している商品名でしたが、

今では「アスピリン」という方が一般的になりました。


作用発現時間は、アセトアミノフェンと同等ぐらいに早く、

約30分ほどで効果が出始めます。


作用持続時間は約6時間とされ、持続性も高いです。


代表的なアスピリン製剤は、

みなさんご存知「成分の半分がやさしさで出来ている」という

キャッチコピーで有名なあの「バファリンA」です。


アスピリンの特徴としてよく言われるのが、

「胃腸障害」です。


痛み止めのクスリを飲むと胃が荒れてしまうというのは、

アスピリンを服用しているに違いないでしょう。


胃腸障害が起こりやすいのに、「やさしい」はずないと思いませんか?


では、なぜ「バファリンA」は「成分の半分がやさしさ」で出来ているのでしょう?



それは...







「バファリンA」にはアスピリンと一緒に

合成ヒドロタルサイト(ダイバッファーHT)という

「制酸成分」が配合されているからです。


アスピリンは酸性の成分で、胃の中も当然強い酸性です。


同じ酸性同士なので、胃の中で溶けにくいのですが、

そこに制酸成分が加わることで、胃の中を中和させ

胃粘膜の刺激をおさえてくれているのです。


そこに、バファリンのやさしさが関係しているのです。


みなさんがよくバファリンと呼んでいるのは、

バファリンシリーズの中でも「バファリンA」です。


他にも「バファリンプレミアム」や「バファリンルナi」と言った製品がありますが、

配合されている解熱鎮痛成分が各製品で違いますので、ご注意ください。



エテンザミド


解熱鎮痛薬はたらきには2つの作用がありました。


1つ目は「プロスタグランジンの産生の抑制」

2つ目は「中枢における痛みの伝わりをブロック」



多くの解熱鎮痛成分が1つ目の「痛みの産生をおさえる」働きがメインであるのに比べ、

エテンザミドは、2つ目の作用「痛みの伝わりをブロックする」働きが優位とされています。


基本的に、エテンザミドは単独で使用されることがなく、

他の解熱鎮痛成分と組み合わせて配合されています。


例えば...

「イブプロフェン+エテンザミド」

「イソプロピルアンチピリン+エテンザミド」など


特に有名なのは、

「アセトアミノフェン+カフェイン+エテンザミド」で

「ACE処方」と呼ばれる組み合わせです。


A=アセトアミノフェン

C=カフェイン

E=エテンザミド




サザピリン


特徴としては、作用の時間が長く、胃腸障害が比較的少ないとされています。


ただ、現在市販薬として販売されているメジャーな解熱鎮痛薬には、

サザピリンが配合されている製品は少ないです。


サザピリンはサリチル酸系の解熱鎮痛成分とだけ覚えておいてください。



サリチル酸系成分の注意点


サリチル酸系の解熱鎮痛成分で特に注意していただきたいことがあります。


それは...



「年齢制限」です。


サリチル酸系の成分は、

15歳未満の小児には使用を禁忌としています。


これは、小児がサリチル酸系の医薬品を服用することで、

ライ症候群の発生の関連性があるとされているからです。


*ライ症候群=小児にみられる急性脳症のひとつ

激しいおう吐や意識障害、けいれん等の症状が起きる


そのため、アスピリン、サザピリンについては、どんな場合でも

15歳未満には使用しないこととされています。


また、エテンザミドは15歳未満の小児で

水痘(水ぼうそう)やインフルエンザにかかっているときは

使用を避けるようにとされています。


とにかく、15歳未満には絶対サリチル酸系を使用させないでください!


成分も確認せず、家にある痛み止めを一時的に使わせるということがないようにお願いします。



ちなみに、「バファリンA」のAの意味をご存知ですか?


*A=Adult 大人用ということです。



妊娠している女性も使用しないで!


アスピリンには、血液を固まりにくくさせる作用があるとされています。


この作用は、胎児や出産への影響(妊娠期間の延長、子宮収縮の抑制、分娩時出血の増加など)があるため、

妊娠後期(出産予定日の12週以内)にサリチル酸系の痛み止めの使用は避けてください。


ただ、血液を固まりにくくさせる作用を利用して、

アスピリンは医療用で、血栓のできやすい人のための

血栓予防薬として使用されることもあります。


しかし、この使い方は市販薬の対処できる範囲を超えていますし、配合量も処方薬とは違います。


自己判断で市販薬を使用せず、お医者さんに適切な処方をしてもらいましょう。



他にサリチル酸系を使用できない人


かぜ薬や解熱鎮痛薬を飲んで、

「発疹、発赤、かゆみ、浮腫など」の過敏症状を起こしたことがありますか?


それは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が原因です。


サリチル酸系の成分もこれに該当しますので、

アレルギー症状が起きたことがある方はサリチル酸系を避けましょう。


また、ぜんそく持ちの方も同じ理由でサリチル酸系を服用できません。

「アスピリン喘息」が起こる危険性があります。


そして、アスピリン喘息はアスピリンにだけ発現する症状ではなく、

非ステロイド性抗炎症薬の服用で起こる可能性があるものです。

他の解熱鎮痛成分にも注意してください。





サリチル酸系の解熱鎮痛成分は、アセトアミノフェンやイブプロフェンと同様に

多くのかぜ薬や解熱鎮痛薬に配合されているメジャーな成分です。


発現時間が早く、持続性もあるので市販薬ではよく使用されています。

ただし、使用を避けなければいけない条件や体質の方がいるので、

成分表示はしっかりチェックしましょう!



わからないことがあれば、薬剤師や登録販売者などクスリの専門家に相談しながら選択しましょう!