地震後3日目の成都、ときおり救急車の音が聞こえる。昨日の午後には雨が上がった。被災者には救いだろう。テレビでは「万衆一心抗震救災」とのスローガンを映し出している。国民が力を合わせて救援活動に従事しようとの意味だろう。中国のテレビの英語放送は、各国が中国への支援を表明と伝えている。また在外の中国人たちが支援に立ち上がったとも伝えている。台湾の官民からの多額の義捐金にも言及している。日本から建築の耐震基準を学ぶ必要があるとコメンテーターが解説している。


インターネットで外国の放送を聞くと、アメリカの公共放送NPR(National Public Radio)のキャスター二人が成都から突っ込んだ報道をしている。これは地震後に中国に入ったのではなく、たまたまNPRが最近放送している中国特集の取材のために、現場近くに居合わせたのだろう。ちなみに、少数民族を扱うなど、このシリーズは興味深い。


BBCは、中国政府が軍のヘリコプターを被災地へ増派していると伝えている。天候の回復でヘリコプターの活動も容易になるだろう。救援が遅いとの被災者の声も伝えている。ヘリコプターを今になって増派するのではなく、直後に大量投入すべきであったとの批判は起こってくるだろう。テレビは解放軍の活躍を伝えている。しかし、なぜ直後にもっと大動員をかけなかったのかとの声も起こるだろう。温家宝首相は数時間後には現地に飛ぶなどの、異例の素早い対応を見せた。だが、それで被災者が納得するかどうか。気にかかる。


またBBCは、四川省各地のダムの多くが頑丈でないとの懸念を伝えている。四川省の首都の成都の郊外の都江堰という古代に作られたダムの付近が惨事になっている。道路などが土砂崩れで寸断されているようだ。世界遺産に指定されているダムそのものは、何とか持ちこたえているようだが。実は地震の前日に都江堰を訪問している。訪問が1日遅かったらと思うとゾットする。