地震後の2日目、交通量が落ちている。学校や企業の多くが休みとなっているせいだろう。またガソリンが不足し始めているせいかも知れない。確かにガソリン・スタンドの前に20台近くの車が並んでいた。キオスクに並ぶ新聞の一面は地震関連の記事一色だった。公園に行くと、学校が休みなので子供が遊んでいる。またテントが張ってある。余震を恐れ、公園で夜明かしする人々がいるのだろう。観光客相手の土産品店の並ぶ商店街では人影が少ない。一部では瓦が落ちている。
新聞売り場
土産品店の並ぶ商店街では人影が少ない
被害を受けた商店
落ちた瓦
午後3時前に軽い余震があった。私自身は鈍感力が高いのか感じなかったが、周りの人々は感じ取ったようだ。しかし、一瞬の事なので中国人の方々の動きに変化はなかった。成都で水道が止まったとの情報があった。地震直後ではなく、かなりの時間が経ってからの断水はありそうもないと一緒にいた日本人は懐疑的であった。午後1時に成都発の北京行きのフライトは、この段階ではまだ離陸していないとの連絡が入る。明日の自分のフライトも、どうなるか分からないと覚悟を決める。
4時にホテルに戻る。ロビーに古い毛布が積み上げてある。ホテルが被災者用に寄付する毛布のようだ。相変わらずエレベーターは止まったままなので、5階の部屋まで階段で登る。廊下を通ると、ドアを開けたままの客が何人かいる。地震の衝撃でドアが開かなくなるのを懸念しているのだろうか。また確かにドアが開いている方が避難は早いだろう。部屋に戻ると、まず水道の栓をひねる。大丈夫、水は流れている。しかし、念のためにポットに飲料水を入れて沸騰させた。またテーブルに水を入れたグラスを置いて、水の動きで振動を目に見えるようにした。救急車の音が、また聞こえる。
ロビーに積み上げられた毛布
ドアを開けたままの部屋