先週の日経平均は196円高(+0.51%)、ダウは110ドル高(+0.29%)だった。

3日、日経平均は435円高と続伸。一時544円高し3万9000円を上回る場面もあったが今週米雇用統計などの発表を控え押し戻された。ファーストリテ(+1.70%)や東京エレク(+1.72%)が上昇。みずほFG(+2.15%)、東京海上HD(+3.87%)など金融保険が高い。東証プライムの売買代金概算は4兆1313億円。(38923.03円)
ダウは115ドル安と反落。5月のISM製造業景気指数48.7と予想を下回り景気後退懸念が台頭した。ダウの下げ幅は一時439ドル安まで下落。シェブロン(-2.98%)、キャタピラー(-2.12%)、ホーム・デポ(-2.05%)が安い。次世代AIチッププラットフォーム発表が伝わったエヌビディアは4.90%高。(38571.03ドル)
東京時間157.47の高値があったUSD/JPYはISM製造業景気指数が2ヵ月連続で節目の50割れが伝わると155.94の安値まであった。米10年債利回りは4.392%に低下EUR/USDは1.09台に乗せた。

4日、日経平均は85円安と3日ぶりに反落。前日までの2日間で868円上昇した反動もあり売りが優勢となった。一時331円下落したが後場は下げ幅を縮小した。認証不正が明らかになったトヨタ(-1.29%)、ホンダ(-2.24%)が安い。東京エレク(+0.73%)やリクルート(+2.36%)は高い。東証プライムの売買代金は4兆2707億円。(38837.46円)
ダウは140ドル高と反発。4月のJOLTS求人件数805.9万人と予想を下回った。FRBの利下げ先送り懸念が後退し米10年債利回りは4.33%まで低下。ボーイング(+2.19%)やシスコシステムズ(+1.65%)が高い。(38711.29ドル)
欧州時間に「日銀、早ければ今月会合で国債購入減額を具体的に検討も」との報道が流れ円買いが優勢。米求人件数の下振れでUSD/JPYは154.54まであった。東京時間1.0916まであったEUR/USDは、今週ECB理事会で利下げを決定するとの思惑から1.0859まで下落。

5日、日経平均は347円安と続落。米SOX指数が下落し東京市場でも東京エレク(-2.67%)、レザーテック(-7.54%)、アドバンテスト(-1.58%)など半導体関連が弱い。国内金利の低下で三菱UFJ(-2.41%)、三井住友FG(-2.42%)など金融株も下落した。東証プライムの売買代金は4兆6224億円。(38490.17円)
ダウは96ドル高と続伸。S&P500とNASDAQは過去最高値を更新した。5月のADP雇用者数15.2万人増と予想を下回った。FRBの早期利下げ期待が高まった。マイクロン(+5.58)やエヌビディア(+5.16%)など半導体関連が上昇、インテル(+2.50%)やマイクロソフト(+1.91%)も高い。(38807.33ドル)
ADP雇用統計が予想を下回った場面では155.70の安値があったUSD/JPYは、ISM非製造業景気指数53.8と強い結果となると156.48まで上昇。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.27%台まで低下。EUR/USDは1.0891まで上昇する場面があったが、その後は1.08台後半で推移。

6日、日経平均は213円高と3日ぶりに反発。米国市場でハイテク株が上昇しNASDAQが最高値更新の流れを受けて一時521円高まであった。しかし3万9000円台では上値が重く売りに押され上げ幅を縮小した。ディスコ(+4.61%)、東京エレク(+3.46%)、アドバンテスト(+3.91%9が大幅高。東証プライムの売買代金は4兆2683億円。(38703.51円)
ダウは78ドル高と3日続伸。S&P500とNASDAQは連日で過去最高値を更新したがその後は前日の上げの反動で反落した。セールスフォース(+2.63%)やアマゾン(+2.05%)が上昇。エヌビディア(-1.14%)は上場来高値を更新した後4日ぶりに反落。(38886.17ドル)
ECB理事会では予想通り25bpの利下げを決定した。発表後ユーロ買い・ドル売りが優勢となり1.0902まで上昇する場面があったが勢いは続かなかった。USD/JPYはドル買い・ユーロ売りから入ると一時156.44の高値があった。その後明日の米雇用統計を前に155.48まで失速。

7日、日経平均は19円安と小幅反落。前場はプラスの場面もあったがマイナスに転じると一時142円安まであった。その後は小安い水準で推移した。今晩米雇用統計を控え様子見ムードが強まった。肥満症治療薬の試験結果が期待外れだった塩野義が12.91%安。一方でレ-ザーテックは4.87%高。東証プライムの売買代金は3兆4623億円。(38683.93円)
ダウは87ドル安と4日ぶりに反落。5月の米雇用統計非農業部門雇用者数が27.2万人増平均時給が0.4%と予想を上回り、FRBの早期利下げ観測が後退、米長期金利が上昇株価の逆風となった。ユナイテッドヘルス(-2.24%)、ウォルマート(-1.89%)、マクドナルド(-1.73%)が安い。分割を控えエヌビディアも0.08%安と小幅続落。(38798.99ドル)
予想を上回る米雇用統計を受けて米10年債利回りは前日の4.29%から4.43%まで上昇。東京時間155.10まであったUSD/JPYは157.07まで上昇する場面があった。EUR/USDではユーロ売り・ドル買いが優勢。一時1.0800まで下落。

 

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TOPIX週足

 

 

 

ダウ週足

 

 

 

USD/JPY週足

 

 

 

EUR/USD週足

 

 

 

GBP/USD週足

 

 

 

AUD/USD週足

 

 

 


【今週の経済指標】

6月10日(月)
豪(国王誕生日)、中国、香港(端午節)休場

日 4月国際収支・経常収支:結果20505.0億円 予想17000億円(前月33988.0億円)
日 4月貿易収支・貿易収支;結果-6615.0億円 予想-3450.0億円(前月4910.0億円)

日 第1四半期実質GDP(前期比)(2次速報値):結果-0.5% 予想-0.5%(前回-0.5%)
日 第1四半期実質GDP(前期比年率)(2次速報値):結果-1.8% 予想-2.0%(前回-2.0%)
日 第1四半期GDPデフレータ(前年比):結果3.4% 予想3.6%(前回3.6%)

日 5月景気ウォッチャー調査(現状判断DI):結果45.7 予想48.5(前月47.4)
日 5月景気ウォッチャー調査(先行き判断DI):結果46.3 予想48.5(前月47.4) 

ナーゲル独連銀総裁
「ECBは今後の金利軌道についてはなお慎重である必要」
「ECB、利下げサイクルは必ずしも始まっていない」

ラガルドECB総裁
「金利は必ずしも直線的に低下するわけではない」
「金利を据え置く期間もあるだろう」
「金利を据え置く期間が複数回あるかもしれない」
「労働コストや企業利益の動向を見守りたい」
「ECBはあらかじめ決まった金利の道筋にはいない」
「ECBはまだインフレ退治の勝利宣言はしない」

米財務省、3年債入札

6月11日(火)

英 4月ILO失業率:結果4.4% 予想4.3%(前月4.3%)
英 5月失業率:結果4.3% 予想-(前月4.1%)
英 5月失業保険申請件数:結果5.04万件 予想-(前月0.84万件)

加 4月住宅建築許可:結果20.5% 予想5.1%(前月-12.3%)

FOMC1日目
レーンECB専務理事兼チーフ・エコノミスト、講演
「特定の金利経路を前もって約束するつもりはない」
「必要な限り、政策金利は十分に引き締め姿勢を維持する」
「不確実性は高く、インフレ指標で示される価格上昇圧力はなお高止まり」
「賃金上昇はなお高水準にある」

米財務省、10年債入札

6月12日(水)

日 5月国内企業物価:結果0.7%% 予想0.6%(前月0.5%)
日 5月国内企業物価(前年比):結果2.4% 予想2.0%(前月1.1%)

中 5月生産者物価指数:結果-1.4% 予想-1.4%(前月-2.5%)
中 5月消費者物価指数:結果0.3% 予想0.4%(前月0.3%)

独 5月消費者物価指数(確報値):結果0.1% 予想0.1%(前回0.1%)
独 5月消費者物価指数(前年比)(確報値):結果2.4% 予想2.4%(前回2.4%)
独 5月消費者物価指数・HICP(確報値):結果0.2% 予想0.2%(前回0.2%)
独 5月消費者物価指数・HICP(前年比)(確報値):結果2.8% 予想2.8%(前回2.8%)

英 4月GDP:結果0.0% 予想0.0%(前月0.4%)
英 4月鉱工業生産:結果-0.5% 予想0.0%(前月0.2%)
英 4月製造業生産高:結果-1.4% 予想-0.1%(前月0.3%)
英 4月貿易収支:結果196.07億ポンド 予想-140億ポンド(前月-139.67億ポンド)

米 5月消費者物価指数:結果0.0% 予想0.1%(前月0.3%)
米 5月消費者物価指数(前年比):結果3.3% 予想3.4%(前月3.4%)
米 5月消費者物価指数(食品・エネルギー除くコア):結果0.2% 予想0.3%(前月0.3%)
米 5月消費者物価指数(食品・エネルギー除くコア)(前年比):結果3.4% 予想3.5%(前月3.6%)

翌3:00
FOMC政策金利発表:結果5.25-5.50%据え置き 予想5.25-5.50%据え置き(前回5.25-5.50%据え置き)

FOMC声明
「最近の指標は、経済活動が引き続き堅調なペースで拡大していることを示している」
「雇用の伸びは引き続き力強く、失業率は依然低い」
「インフレ率はこの1年で緩和したが、依然高止まりしている」
「ここ数カ月間、委員会の2%のインフレ目標に向けて緩やかな前進が見られた」
「委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す」
「委員会は、雇用とインフレ率の目標達成に対するリスクのバランスがこの1年で改善に向かっていると判断する」
「経済の見通しは不確実で、委員会はインフレのリスクを引き続き大いに注視している」
「目標を支援するため、委員会はFF金利の目標誘導レンジを5.25-5.50%に維持することを決定した」
「FF金利の目標誘導レンジのあらゆる調整を検討するに当たり、委員会は今後もたらされるデータ、変化する見通し、リスクのバランスを慎重に評価する」
「委員会は、インフレ率が持続的に2%に向かっているとの確信がさらに強まるまで、目標誘導レンジの引き下げが適切になるとは予想していない」
「さらに、委員会は保有する米国債およびエージェンシーローン担保証券の削減を続ける」
「委員会は、インフレ率を2%の目標に戻すことに強く取り組む」
「金融政策の適切な姿勢を評価するに当たり、委員会は今後もたらされる経済見通しに関する情報の意味を引き続き監視する」
「もしも委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する準備がある」
「委員会の評価は、労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、金融と世界の動向を含む幅広い情報を考慮する」
「今回の金融政策決定は全会一致」

 

FF金利見通し中央値
2024年末 5.1% (3月時点4.6%)
2025年末 4.1%(3月時点3.6%)
2026年末 3.1%(3月時点2.9%)
長期   2.8%(3月時点2.6%)

GDP
2024年 +2.1%(3月時点+2.1%)
2025年 +2.0% (3月時点+2.0%) 
2026年 +2.0% (3月時点+2.0%)
長期  +1.8%(3月時点+1.8%)

コアPCE価格指数
2024年 +2.8% (3月時点+2.6%)
2025年 +2.3% (3月時点+2.2%)
2026年 +2.0% (3月時点+2.0%)

失業率
2024年 4.0% (3月時点4.0%)
2025年 4.2% (3月時点4.1%)
2026年 4.1%  (3月時点4.0%)
長期  4.2% (3月時点4.1%)

3:30
パウエルFRB議長、定例記者会見
「経済は労働、インフレでかなりの進展を遂げた」
「インフレは大幅に緩和したが、依然として高すぎる」
「FRBは需要と供給の引き締め姿勢を維持」
「経済活動は堅調なペースで拡大」
「雇用の伸びは依然として堅調だが、第1四半期から鈍化」
「最近のインフレデータはやや緩和している」
「労働市場は比較的タイトだが過熱していない」
「二つの責務を達成するリスクはより均衡している」
「インフレに対する信頼を高めるには、より良いデータが必要」
「FRBはインフレのリスクを引き続き大いに注視している」
「予測にはあまり自信がない」
「PCE物価指数が2.6~2.7%であれば良い状況」
「インフレ率の良好な数値がいくつあるかは明らかにしない」
「ほとんどの当局者は会合の途中で予測を更新しない」
「政策はインフレだけでなく、データ全体に依存する」
「金利変更のタイミングはデータに大きく依存している」
「第1四半期のインフレは停滞しており、利下げには時間がかかるだろうという結論に達した」
「当局者は金利がパンデミック前の水準まで下がる可能性は低いと考え始めた」

デギンドスECB副総裁
「今後6カ月間の明確な金利経路はない」
「不透明感のレベルは極めて高い」
「十分に慎重にかつゆっくりと動かなければならない」

6月13日(木)

豪 5月雇用者数:結果3.97% 予想2.70万人(前月3.85万人9
豪 5月失業率:結果4.0% 予想4.0%(前月4.1%)

独 5月卸売物価指数:予想-0.3%(前月0.4%)
独 5月卸売物価指数:予想-0.7%(前月-1.8%)

欧 4月ユーロ圏鉱工業生産:結果-0.1% 予想0.3%(前月0.5%)

米 週間新規失業保険申請件数:結果24.2万件 予想21.9万件(前週22.9万件)

米 5月生産者物価指数:結果-0.2% 予想0.1%(前月0.5%)
米 5月生産者物価指数(前年比):結果2.3% 予想2.5%(前月2.2%)
米 5月生産者物価指数(食品・エネルギー除くコア):結果0.0% 予想0.3%(前月0.5%)
米 5月生産者物価指数(食品・エネルギー除くコア)(前年比):結果2.3% 予想2.5%(前月2.4%)

イエレン米財務長官
「労働市場は今やパンデミック前と似た状況」
「賃金は今のところインフレを加速させる要因にはなっていない」
「残存するインフレの相当部分は、住宅コストが通常水準に徐々に戻っていることを反映」

日銀金融政策決定会合(1日目)
G7首脳会議(伊プーリア州、~15日)
ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁☆、講演
米財務省、30年債入札

6月14日(金)

日銀政策金利発表:結果0.00-0.10%据え置き 予想0.00-0.10%据え置き(前回0.00-0.10%据え置き)

日本銀行声明
「次回会合、今後1-2年程度の具体的な減額計画を決定」
「国債の買い入れは3月に決定された方針に沿って実施」
「景気、一部に弱めの動きみられるが緩やかに回復している」
「予想物価上昇率、緩やかに上昇している」
「金融・為替市場の動向や日本経済・物価への影響、十分注視する必要」
「経済・物価巡る不確実性、引き続き高い」

15:30
植田日銀総裁、定例記者会見
「(国債買い入れ)市場の安定や柔軟性にも配慮しつつ予見可能性の確保が重要」
「市場状況を確認したうえで国債買い入れの減額方針を決定」
「国債買い入れ減額は相応の規模になる」
「最近の円安の動きは物価の上振れ要因であり注視している」
「為替相場は経済・物価に大きな影響を与える」
「具体的な政策調整時期、現時点で前もって言えない」
「7月会合、国債買い入れ減額の市場への影響を考慮したうえで政策決定」
「国債買い入れ減額、市場参加者の意見も聞いて丁寧に進めたい」
「7月以降の短期金利の調節方針、敬座い・物価情勢に応じて粛々と決定していく」
「7月会合、データや情報次第で緩和度合い調整もあり得る」
「7月会合までの情報次第で短期金利の引き上げは当然あり得る」
「このところの円安含め、輸入物価に再上昇の気配」

日 4月鉱工業生産(確報値):結果-0.9% 予想-0.1%(前月-0.1%)

欧 4月貿易収支:結果150.0億ユーロ 予想-(前月241億ユーロ)

加 4月製造業売上高:結果1.1% 予想1.2%(前月-1.8%)

米 5月輸入物価指数:結果-0.4% 予想0.1%(前月0.9%)

米 6月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値):結果65.6 予想73.1(前月69.1)

メスター米クリーブランド連銀総裁
「労働市場はなお非常に強い」
「現在の金融政策姿勢は適切な位置にある」
「金利引き下げを遅らせ過ぎないことが重要」
「インフレ減速の兆しをもう少し確認したい」
「インフレ率が2%になるまで現行の金利水準を維持し続けることは不適切」

ラガルドECB総裁、講演
「ディスインフレの軌道に向かっている」
「ディスインフレの流れは浮き沈みの多いものとなるだろう」
「仏国内政治についてはコメントしない」
「利下げはインフレに対する十分な自信を反映している」
「大きなショックがない限り、2025年後半にインフレ率が2%に到達することが目標」

グールズビー米シカゴ連銀総裁、講演

※指標などの発表予定は予告なく変更になる場合があります。数値等につきましてはご自身でご確認頂くようお願いします。カメ