先週の日経平均は558円高(+1.46%)、ダウは490ドル高(+1.24%)だった。

13日、日経平均は49円安と反落。一時259円安と3万8000円を割り込む場面があった。前週末に決算を発表した東京エレクが1.03%安、トヨタも1.72%安と安い。一方で今期最終8%増益決算のKDDIは3.69%高。東証プライムの売買代金は4兆6093億円。(38179.46円)
ダウは81ドル安と9日ぶりに反落。NY連銀が発表した4月の1年先予想インフレ率+3.3%と前回の+3.0%から上昇したことが相場の重しとなった。ダウは朝方134ドル高まであったがその後上げ幅を縮小した。ホーム・デポ(-1.58%)、アメックス(-1.51%)、マクドナルド(-1.34%)など消費関連が安い。(39421.51ドル)
NY連銀が発表した1年先の期待インフレ率が上昇、イエレン米財務長官「為替介入はまれな行為であるべき、他国への伝達必要」と発言。政府・日銀の為替介入が難しくなるのではという観測からUSD/JPYは156.25の高値があった。
EUR/USDはユーロ買い・ドル売りが先行一時1.0807の高値があった。その後はドル買いも入り1.07台後半に押し戻された。

14日、日経平均は176円高と反発。朝方298円高まであったがその後一時マイナスに沈むなど上値は重かった。今週発表される米CPIを控え様子見ムードも強かった。ソフトバンクGが4.34%高した他、アドバンテスト(+2.59%)やレザーテック(+2.83%)も強かった。東証プライムの売買代金は5兆680億円。(38356.06円)
ダウは126ドル高と反発。4月のPP+0.5%と予想を上回る伸びとなったが、3月分が+0.2%から-0.1%に下方修正され反応は限定的だった。米10年債利回りは一時4.53%に上昇したが4.44%に低下した。インテル(+1.77%)、JPモルガン・チェース(+1.40%)、ボーイング(+1.30%)が上昇。(39558.11ドル)
米PPIが予想を上回りUSD/JPYは一時156.77まで上昇。その後米10年債利回りが低下すると156.23まで下押しする場面があった。パウエルFRB議長「次の行動が利上げになる可能性は低いと考える」と発言。EUR/USDは1.0825まで上昇。

15日、日経平均は29円高と小幅続伸。米PPIは予想を上回ったものの米株式市場は底堅く、朝方は日経平均も460円高まであった。その後は上値が重くなり後場は一時マイナスの場面もあった。今晩の米CPIの発表を控え上値は重い。東京エレク(+1.85%)やソニーG(+8.23%)、アドバンテスト(+1.86%)が高い。東証プライムの売買代金は5兆141億円。(38385.73円)
ダウは349ドル高と続伸し取引時間中の最高値を更新。4月のCPIは+0.3%と予想を下回った。コアは+0.3%と予想と一致。FRBの早期利下げ期待が高まった。セールスフォース(+3.88%)やアムジェン(+2.45%)などが上昇。S&P500(+1.17%)、NASDAQ(+1.40%)も過去最高値を更新。(39908.00ドル)
米CPIの鈍化を受けて米10年債利回りは一時4.33%台まで低下。USD/JPYは154.70まで下落。4月の小売売上高0.0%と予想を下回った。コア0.2%と予想通りだったが前月分は下方修正された。EUR/USDは一時1.0886と3月21日以来の高値。

16日、日経平均は534円高と大幅3日続伸。米株3指数が過去最高値を更新し東京市所も買い優勢で始まった。朝方511円高まであった後127円高まで伸び悩む場面があったが引けにかけて一段高した。東京エレク(+4.51%)、リクルート(+9.11%)、ファーストリテ(+1.55%)、アドバンテスト(+2.97%)、ソフトバンクG(+2.15%)が上げ5銘柄で日経平均を357円押し上げた。東証プライムの売買代金は5兆657億円。(38920.26円)
ダウは38ドル安と3日ぶりに反落。ダウは一時146ドル高の40051.05ドルまで上昇し初の4万ドル台に乗せる場面があった。通期業績見通しを上方修正したウォルマートが6.99%した。一方でシスコシステムズ(-2.71%)やキャタピラー(-2.59%)が安い。(39869.38ドル)
東京時間に153.60まであったUSD/JPYはバーキン米リッチモンド連銀総裁「CPIはまだFRBが目指す目標には達していない」など発言するなどもありNY時間ではドルの買戻しが優勢。一時155.53まで戻す場面もあった。4月の輸入物価指数0.9%と予想を上回り、インフレの高止まりが警戒された。EUR/USDはユーロ売り・ドル買いが先行一時1.0854の安値。

17日、日経平均は132円安と4日ぶりに反落。史上最高値を更新した米国の上昇が一服したことで日経平均も一時380円安まであった。10時過ぎに日銀国債オペ据え置きが伝わると156円手前まで円安が進み株価指数先物に買いが入った。東京エレク(-1.98%)、ファーストリテ(-0.89%)が下げ、トヨタ(+2.51%)が上昇。東証プライムの売買代金は4兆236億円。(38787.38円)
ダウは134ドル高と反発し終値で初めて4万ドルに乗せた。ダウは5週連続上昇。キャタピラー(+1.09%)やJPモルガン・チェース(+1.15%)が上昇。一方でエヌビディア(-1.99%)、マイクロン(-2.03%)など半導体関連が弱いくNASDAQは小幅続落。(40003.59ドル)
欧州時間序盤に155.98の高値をつけたUSD/JPYは、4月の景気先行指数-0.6%と予想を下回るとNY時間には155.25の安値があった。シュナーベルCB専務理事「6月の利下げは適切かもしれない」と発言するとEUR/USDは一時1.0836まで下落。ボウマンFRB理事が「金利変更には引き続き慎重、インフレ進展次第では利上げも辞さない」と発言、米10年債利回りは4.42%に上昇。EUR/USDも1.08台後半に上昇。

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日経平均週足

 

 

NASDAQ週足

 

 

USD/JPY週足




【今週の経済指標】

5月20日(月)
ボスティック米アトランタ連銀総裁☆、あいさつ
「インフレ目標の2%に到達すると確信できるまで、まだ時間がかかる」
「企業の価格決定力は弱まりつつある」
「今年のこれまでのデータはでこぼこだった」
「我々の現状の金融政策は抑制的」

バーFRB副議長、あいさつ
「第1四半期のインフレには失望、金融緩和に必要な確信をもたらさなかった」
「インフレと雇用の責務の両方に対するリスクに警戒」

ジェファーソンFRB副議長
「政策金利は制限的な領域にある」
「今年後半には個人消費の伸びが鈍化すると予想」
「ディスインフレの進展鈍化が長期にわたるかどうかを判断するには時期尚早」
「4月のインフレ指標が改善したことは心強い」
「インフレは依然としてしぶとい」

デイリー米サンフランシスコ連銀総裁☆
「インフレ率が2%に向けて低下していることをまだ確信せず」
「インフレは改善すると予想されるが、急速ではない」

メスター米クリーブランド連銀総裁☆
「金融政策は制限的」
「4月CPIは良いニュースだったが、インフレがどのような方向に向かうかを判断するには時期尚早」
「インフレ率が持続的に2%に向かうかどうかを判断するには、インフレに関するより多くの証拠を集める必要」

5月21日(火)

豪 5月Westpac消費者信頼感指数:結果-0.3% 予想-(前月-2.4%)

豪 5月RBA理事会議事要旨
「最近のデータから、インフレリスクが高まっている可能性」
「CPIの短期的な変動は無視できる」
「最優先課題はインフレを目標に戻すこと」
「今後の政策金利の変更について確定的に言うことは難しい」
「過度の細かな政策調整は避けたい」

独 4月生産者物価指数:結果0.2% 予想0.4%(前月0.2%)
独 4月生産者物価指数(前年比):結果-3.3% 予想-3.0%(前月-2.9%)

欧 3月ユーロ圏経常収支:結果358.0億ユーロ 予想-(前月289.0億ユーロ)
欧 3月ユーロ圏貿易収支:結果241.0億ユーロ 予想-(前月236.0億ユーロ)

加 4月消費者物価指数:結果0.5% 予想0.4%(前月0.6%)
加 4月消費者物価指数(前年比):結果2.7% 予想2.7%(前月2.9%)

ラガルドECB総裁、イエレン米財務長官、リントナー独財務相、講演
バーキン米リッチモンド連銀総裁☆、あいさつ

イエレン米財務長官
「米国は中国との分断を目論んでいるのではなく、サプライチェーン(部品の調達・供給網)の多様化を目指している」
「中国の過剰生産能力に対して、欧米は連携して対応する必要がある」

ウォラーFRB理事、討議に参加
「利下げには良好なインフレがあと数カ月必要」
「追加利上げは恐らく不要だろう」
「赤字支出が金利上昇に影響を及ぼし始めるか、それが懸念事項」
「インフレが目標に向かって低下していることを本当に確認する必要がある」
「利下げはデータ次第」

ボスティック米アトランタ連銀総裁☆
「第4四半期前の利下げはないだろう」

バー米FRB副議長
「以前に考えられていたよりも長期間、引き締めを維持する必要がある」
「インフレ対策において、FRBはまだ仕事を終えていない」
「全体として米国経済は非常に強い」

ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁☆、あいさつ
ベイリーBOE総裁、講演

ナーゲル独連銀総裁
「6月の利下げがその後の会合でも利下げを行うことを意味するものではない」

5月22日(水)

日 4月通関ベース貿易収支:結果-4625.0億円 予想-2950.0億円(前月3870.0億円)

日 3月機械受注:結果2.9% 予想-1.9%(前月7.7%)

NZ RBNZ政策金利発表:結果5.50%据え置き 予想5.50%据え置き(前回5.50%据え置き)
RBNZ声明
「インフレ率は2024年末までに委員会の1-3%のターゲット範囲内に収まると見込まれる」
「労働市場のひっ迫度が和らいでいる」
「賃金上昇率と国内支出は委員会のインフレ目標に整合的な水準に低下してきた」
「インフレ抑制のために金融政策は引き締め姿勢を維持する必要」
「政策金利見通し、ピークは2024年12月末の5.65%(前回2月時は2024年9月末の+5.60%)」
「現在の政策金利を下回るのは2025年9月以降(前回2月時は2025年3月以降)」

オアRBNZ総裁
「国内のインフレ率低下には時間かかる見込み」
「経済の潜在成長率は低下しているが、それが一時的なものかどうかは不明」
「インフレサプライズの上昇余地は限定的」
「今回の会合で金利の引き上げを真剣に検討」
「高水準の国内インフレは目先の要因に左右されることが多い」

英 4月消費者物価指数:結果0.3% 予想0.2%(前月0.6%)
英 4月消費者物価指数(前年比);結果3.9% 予想3.7%(前月4.2%)
英 4月消費者物価指数(コア)(前年比):結果3.9% 予想3.7%(前月4.2%)

英 4月生産者物価指数:結果0.2% 予想0.3%(前月0.2%)
英 4月消費者物価指数(前年比);結果1.1% 予想1.1%(前月0.7%)

米 4月中古住宅販売件数:結果414.0万件 予想422.0万件(前月422.0万件)

翌3:00
米 FOMC議事録(4月30日-5月1日分)
「数人の当局者は必要ならさらなる引き締めに意欲」
「一部の当局者は高金利の影響は以前よりも小さいと認識」
「一部の当局者は金融状況が十分に制限的ではないと懸念」
「インフレ率は3月よりも緩やかに低下していると見ている」
「一部の当局者は長期金利がこれまで考えられていたよりも高くなる可能性があると認識」
「当局者らは依然として金融政策は制限的だと考えているが、程度については不確実と認識」
「当局者らは第1四半期のインフレ率に失望」
「当局者らはインフレが下がらなければ金利を長期間維持することを議論」
「インフレ巡る確信の高まりは予想よりも長期化すると認識」
「当局者の多くは景気抑制の度合いに確信持たず」

ボスティック米アトランタ連銀総裁☆、コリンズ米ボストン連銀総裁、メスター米クリーブランド連銀総裁☆、パネルディスカッションに参加

メスター米クリーブランド連銀総裁☆
「年間ではトレンド以上の成長を見込む」
「制約的な金利水準の維持、現在の雇用市場の強さを踏まえればさほど大きなリスクではない」

コリンズ米ボストン連銀総裁
「高い不確実性が経済の特徴となり続けている」
「いかなるデータにも過剰反応してはならない」
「金利調整に必要な進展には時間がかかるだろう」
「忍耐が重要となる局面にある」

ボスティック米アトランタ連銀総裁☆
「経済は驚くほど強靭」

オアRBNZ総裁
「国内のインフレ率低下には時間かかる見込み」
「経済の潜在成長率は低下しているが、それが一時的なものかどうかは不明」
「インフレサプライズの上昇余地は限定的」
「今回の会合で金利の引き上げを真剣に検討」
「高水準の国内インフレは目先の要因に左右されることが多い」

米財務省、20年債入札

5月23日(木)

NZ 第1四半期小売売上高(前期比):結果0.5% 予想-0.4%(前月-1.8%)

独 5月製造業PMI(速報値):結果45.4 予想43.3(前月42.5)
独 5月サービス業PMI(速報値):結果53.9 予想53.4(前月53.2)

欧 5月製造業PMI(速報値):結果47.4 予想46.0(前月45.7)
欧 5月サービス業PMI(速報値):結果53.3 予想53.5(前月53.3)

英 5月製造業PMI(速報値):結果51.3 予想49.5(前月49.1)
英 5月サービス業PMI(速報値):結果52.9 予想54.8(前月55.0)

米 週間新規失業保険申請件数:結果21.5万件 予想21.9万件(前週22.3万件)

米 5月製造業PMI(速報値):結果50.9 予想50.2(前月50.0)
米 5月サービス業PMI(速報値):結果54.8 予想51.6(前月51.3)

欧 5月ユーロ圏消費者信頼感(速報値):予想-(前月-14.7)

米 4月新着住宅販売件数:結果63.4万件 予想67.8万件(前月66.5万件)

G7財務相・中央銀行総裁会議(伊ストレーザ、~25日)

オアRBNZ総裁
「インフレ率が2%に達する前に緩和を始めることは可能」
「政策判断は特定のデータに依存しない」

デギンドスECB副総裁
「利下げの規模や回数は決まっていない」
「今後数カ月の金利上昇は基本シナリオではない」

イエレン米財務長官
「為替介入は稀であるべきであり、事前の伝達が必要」
「G7財務相会合では、中国の過剰生産能力への対応を協議する」
「中国の政策が変わらなければ、G7が安価な中国製品の大量流入で打撃を受ける」
「欧米諸国は製造業を守るため、戦略的かつ連携して中国の産業政策に対応する必要がある」

植田日銀総裁
「日本経済の認識、4月の会合時から大きく変わっていない」
「世界経済をめぐるリスク、何か新しいものが出ているわけではない」

ボスティック米アトランタ連銀総裁☆
「景気過熱回避へより辛抱強くなくてはならない」

5月24日(金)

NZ 4月貿易収支:結果0.91億NZドル 予想-(前月4.76億NZドル)

英 5月GfK消費者信頼感調査:結果-17.0 予想-18.0(前月-19.0)

日 4月全国消費者物価指数(前年比):結果2.5% 予想2.5%(前月2.7%)
日 4月全国消費者物価指数(生鮮食料品除くコア)(前年比):結果2.2% 予想2.2%(前月2.6%
)

英 4月小売売上高:結果-2.3% 予想-0.4%(前月-0.2%)
英 4月小売売上高(除自動車燃料):結果-2.0% 予想-0.7%(前月-0.6%)

独 第1四半期実質GDP(前期比):結果0.2% 予想0.2%(前回0.2%)
独 第1四半期実質GDP(前年比):結果-0.9% 予想-0.9%(前回-0.9%)

加 3月小売売上高:結果-0.2% 予想-0.1%(前月-0.1%)
加 3月小売売上高(自動車除く):結果-0.6% 予想0.1%(前月-0.2%)

米 4月耐久財受注(速報値):結果0.7% 予想0.3%(前月0.9%)
米 4月耐久財受注(輸送機除くコア)(速報値):結果0.4% 予想0.2%(前月0.0%)

米 5月ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値):結果69.1 予想67.4(前回67.4)

シルクRBNZ総裁補
「短期的なインフレリスクを懸念している」
「中銀は国内インフレの強さを過小評価したため、モデルを調整した」
「必要であれば金利を引き上げる用意がある」

ホークスビーRBNZ総裁補佐
「短期的なインフレリスクは上昇傾向にあるが、中期的なインフレは目標に回帰していると確信している」
「国内のインフレ圧力や期待を注視しながら、単一のデータポイントが金利引き上げを引き起こすことはないだろう」
「金利引き下げは短期的な議論には含まれていない」

シュナーベルECB専務理事、講演
「いくつかのインフレ要因に粘着性が見られる」
「金利を巡りハイペース過ぎる動きに警戒」
「6月の欧州中央銀行(ECB)理事会での利下げ開始を見込む」
「速過ぎる利下げペースは望ましくない」

ナーゲル独連銀総裁
「6月利下げの可能性でまとまりつつある」
「今後数カ月で賃金の伸びは減速するだろう」
「1-3月期の独経済は予想より良好だった」
「ECBはおそらく6月に利下げする可能性」
「インフレのトレンドは下落傾向にある」
「コア、ヘッドラインインフレはともに減速中」
「次の動きは9月まで待たなければならないだろう」

神田財務官
「為替市場の変動には引き続き注意が必要」
「無秩序な為替の動きは経済に悪影響を与える」
「(為替)過度な変動があれば適切な行動をとる」
「介入がまれであることが望ましいのはいうまでもない」

※指標などの発表予定は予告なく変更になる場合があります。数値等につきましてはご自身でご確認頂くようお願いします。カエル