姉の死亡届 | 歴史の裏

姉の死亡届

 添付書類でへとへと

 

役所って時間がかかる

 きのう(10月19日)後期高齢者医療保険の過誤納返還通知書が品川区から届いた。姉が死亡したので先取りしていた死亡後の分を返すということだろう。納付済みは7100円だから2100円を相続人である弟の私に返すのだという。返ってくることはうれしいが、過誤納発生日は10月6日。姉が死んだのは9月15日で、その日に死亡届を出しているのに、同じ役所の中で21日もかかっている。そういえば、年金事務所に届け出るために姉の住民票を取ったが住民票の除票発生日は9月22日。同じ戸籍係なのに、死亡から7日後だ。役所内で何をしていたのか。

 

添付書類がそろわない

 9月15日に姉が死んで葬儀を翌日行った。葬儀社の方は夜中でも対応してくれ、スムーズに済んだ。その後が大変だった。年金事務所への死亡届に手間がかかってへとへとになった。21日に年金事務所に姉の死亡を電話で通知したら、年金支給をストップし、死亡届の書類を送ると言う。死亡届はすでに出しているから、26日になって品川区に葬祭費請求について問い合わせると、書類が30日に届いた。ほぼ同時に年金事務所からも死亡届の書類が届いた。葬祭費の方は葬儀社の領収書を付ければいいだけなので、すぐに支給申請書を送付した。

 年金事務所の死亡届は正確には「未支給年金・未支払給付金請求書および受給権者死亡届(報告書)について」という書類だった。請求書に添付する書類には①年金証書(死亡した受給権者分)②戸籍謄本(死亡した受給権者と請求者との身分関係を明らかにするため)③住民票(死亡者の除票)④請求者である私の世帯全員の住民票⑤私の預貯金通帳が必要だという。姉の夫は若くして死亡し、姉には子供がいない。相続権者は兄弟だけ。姉と私は姓が違うので、2人が姉弟だということを証明しなければ未支給年金の請求者にはなれない。た姉の住民票は区役所へ行かなければ取れないという。10月4日に約2キロ離れた区役所へ行き、1時間以上待たさ

 私の住民票は30日に近くにある区役所の地域センターで取れたが、死亡し

れてやっと取れた。往復を入れて3時間以上。ところが戸籍謄本が取れない。姉は以前静岡県御殿場市に住んでいたので、御殿場市役所に聞いたが、本籍があるかどうかは電話では教えないという。だが、考えてみると姉の戸籍謄本がいるのではなく、私と姉の関係を証明するための亡き父親の戸籍謄本があればいいことに気付いた。そこで11日に再び地域センターへ行き父親の戸籍謄本を取ろうとしたが、本籍は品川区にはないという。

 困っていたら、職員が私の戸籍謄本を取れば父親の本籍地が分かると教えてくれた。450円払って戸籍謄本を取ってみたら、父親の本籍地は(私が生まれた)北区にあることが分かった。13日に北区役所へ行って父親の戸籍謄本が取れた。北区役所は京浜東北線王子駅の近くにあるのだが、ネットで見た区役所の案内図が分かりにくく道で何度も聞いてやっとたどり着いたが、区役所は古い建物が5つに分かれていて、戸籍係は第2庁舎にある。本庁舎で聞いたら建物を出て約300㍍先にあった。尋ね歩くのにくたびれてしまった。

 

ワンストップサービスを

 翌14日に添付書類を持って年金事務所へ死亡届を出した。未支給年金の支払いは4か月後だという。なんとまどろっこしいのだろう。日本にはなぜ本籍という制度があり、なぜ本籍地でなければ戸籍謄本が取れないのか。なぜ、各種申請が1カ所でできないのか。不思議でならない。

 国はマイナンバーカードの普及を目指し2004年秋には健康保険証を廃止しマイナ保険証を義務化するという。しかし、国民は国に個人情報を把握されることの危惧と、ずさんな情報管理から国を信用せず、マイナンバーカードの普及は遅れている。今度の経験から、マイナンバーカードに一本化されても縦割り行政の態様は変わらず、各種届け出は厄介なままで、被害を受けるのは国民だろうと推測できる。