ちむどんどん | 歴史の裏

ちむどんどん

 ありえない話多い

 

 NHKの朝ドラ「ちむどんどん」を見ているが、ドラマとはいえ、このところあまりにありえない話にちょっと食傷気味だ。朝ドラは現役時代ほとんど見られなかったが、20年ほど前に第二の人生が始まってから朝食時に見るようになった。気に入らなければ見なければいいのだが、2013年後半の「愛と純」は話があまりに現実離れしているのでさすがに途中でやめたものの、最近は見ることが習慣になっているので見続けている。

 

テレビで競馬中継

 主人公暢子の兄ニーニーのハチャメチャな行動。何度も同じ詐欺師に騙されるバカなキャラは、世の中にそうしたお人好しがいて、それをオーバーに演出しているのだから笑ってすまそう。しかし、暢子が恋人和彦の母親を沖縄料理店に招待する日。ニーニーがテレビで競馬を見ながら、母親用に準備した料理を食べてしまう場面。テレビで中継する競馬はG1レースであろうが、出走は午後3時台のはず。人を夕食に誘う時刻にはテレビ中継はやってない。

 大体、人を食事に呼ぶのに作り置きなんてしない。そんな失礼なことはない。どこの料理店でも作りたてを出すのが当然だ。

 

「もうすぐだな」

 暢子が勤めるイタリア料理店でやくざからゆすられる場面。鶴見沖縄会会長の三郎が助けに現れる。やくざに殴られ羽交い絞めにされると、三郎が「もうすぐだな」とつぶやく。待っていたように、やくざの親分が現れる。三郎は突然店に来たので、相手が誰だか分からなかったはずだし、来る時間も分からなかったはずだから「もうすぐ」というセリフが出るはずがない。しかも、やくざの親分が三郎を見てひざまずき、子分たちに「ここはもう引き上げるぞ」と言う。シベリア抑留時代に三郎に世話になったという。三郎がチンピラ時代に助けてやったのなら分かるが、シベリア抑留時代とは飛躍しすぎではないか。

 

ねずみ講にパトカー

 ニーニーがネズミ講グループに騙されたことに気づき、抜けようとして違約金200万円を払えと言われ捕まってしまう。暢子が届ける場面。200万円を払った後、一緒に行った和彦と智と乱闘になる。すると、パトカーのサイレンが鳴り、ねずみ講グループは遁走する。ねずみ講のような知能犯は隠密捜査が原則。証拠が固まっても相手がいることを確認して捜査員は忍び寄るはず。パトカーなんて絶対に使わない。

 

和彦クビ

 和彦がねずみ講と乱闘したことを週刊誌に報じられ、編集局長が学芸部へ飛び込んできて「クビだ」と怒鳴る。業界紙のようなチンケな新聞社ならいざ知らず、和彦の勤務先は大新聞社のよう。こんな瞬間湯沸かし器みたいな人は編集局長になれないだろう。例え、いたとしても自分が学芸部に行くことはない。まず関係者を局長席へ呼んで、事実を確認した後、社内の懲罰委員会へかけて処分する。事実を確認しないで「クビだ」ということはない。週刊誌に報道されたくらいで「クビ」はあり得ないし、未来ある優秀な記者を恣意的にクビにはできない。