天理大柔道部の暴行 | 歴史の裏

天理大柔道部の暴行

柔道の「道」って

 

 柔道って弱いものに暴力を振るうために習うのか―と言いたくなるような事件の連続である。今度は全日本学生優勝大会を11回も制した大学柔道界の強豪天理大での事件だ。5月ごろ、柔道部の寮で4年生4人が1年生十数人の顔を平手打ちし、1人に鼓膜が破れる怪我をさせた。6月中旬には4年生のうち1人が、怪我をした部員の尻を木刀で3~4回殴り、7月上旬にも平手打ちした。5月の暴力の現場には世界選手権の男子73キロ級で金メダルを取った大野将平主将も立ち合っていたという。柔道界はこうした暴力団的事件をいつまで続ければ気が済むのかと言いたい。

 

不祥事を隠すのが改革なのか
 一番驚いたのは、この事実を7月17日に把握していた藤猪省太部長が、相次ぐ不祥事を受けて再出発のため発足した日本柔道連盟の理事に8月21日に就任していたことである。そのことを追及され、藤猪部長は「大学に処分を預けていたので、決まるまでは余計なことを言ってはいけないと思った」と言い訳している。なんという恥知らずな言い分なのか。理事に推薦された時、自分の大学の不祥事を正直に話し辞退するのが当然ではないか。「知られなければ頬被りしてればいい」という根性が丸見えではないか。こんな男たちが柔道界を改革するなんてできっこない。

 このブログで何度も触れているが、オリンピック金メダリストの内柴正人の女子選手強姦、園田隆二監督による女子選手への暴力、全柔連の指導者捏造と助成金ピンハネなど、全て柔道のトップを極めた人たちによる犯罪である。「柔術」が「柔道」と改称された根本は、単に技を教えるのではなく心を鍛えることにあったはずだ。それなのに、柔道を極めれば極めるほど心が汚くなると言うのはどういう訳なのか。柔道を極めると心が汚くなるということを証明したいのか。それなら、清らかな心を持ち続けたい人は柔道を習ってはいけないことになる。その点を一般市民もマスコミもきちんと追及すべきではなかろうか。