全柔連の助成金不正使用 | 歴史の裏

全柔連の助成金不正使用

最強柔道家の精神

 全日本柔道連盟による選手強化助成金の流用には空いた口がふさがらない。内柴正人による女子選手強姦、全日本女子代表選手への暴力事件についで、全柔連自体の腐った根性が明るみに出た。

 選手やコーチに支払われた助成金を、暴力団のみかじめ料よろしく上納させ役員の飲み食いなどに使わせていたのにも驚いたが、実は、選手を指導していない複数の理事に空の助成金を支払い、その一部を上納させていた。みかじめ料を稼ぐため架空の助成金を支払ったのではないかと勘ぐりたくなる。理事の一人の告白によると、指導対象に選手2人を割り当てられ、指導してないのに3カ月ごとに30万円が支払われ、うち10万円を自動的に徴収されていたという。こうした不正がバレて記者会見した上村春樹会長は「私は知らなかった」と居直った。他の理事たちも「ずっとやってきたことだ」と悪びれた様子はなく、誰ひとり責任を取ろうとはしない。助成金は税金やサッカートトなど、国民が拠出したものなのに、彼らにはその意識が欠如している。

修羅道に陥るスポーツ

 このブログで何度も指摘しているように、日本では「スポーツや武道をすると精神が鍛えられる」という迷信が横行しているが、そろそろその迷信から抜け出した方がいい。昔は武道は武芸と言い、歌舞伎や大道芸、見世物相撲と同じように芸の1つだった。それがいつの間にか、「柔道」なんて言い、柔道を習うと精神も鍛えられるように見せかけるようになった。助成金を流用した全柔連の役員は全員が世界1、日本1の最強の柔道家たちだから、柔道を習っても精神は鍛えられなかったことになる。「勝とう勝とう」と勝他に執着して心が曲がり素直に物事を見られない命を仏教では「修羅」という。武術やスポーツは修羅の道へ進ませることが目的で、人のためになる利他へは導かないことを、国民はわきまえて物事を判断してほしい。