あしなが運動のすべて
志高くWORK HARDでがんばらなあかん
メディアの目付け役を任ずるWeb雑誌「メディアウオッチ100」が行っているインタビュー記事を初めて紙の書籍にまとめ発行した。この雑誌は、新聞、放送の記者OBと取材対象であった学者、弁護士、官僚OB、企業経営者らが同人となって「現在のメディアはこれでいいのか」と執筆。電子版で週3回発行している。長期インタビューや事件の真相を追う特別レポートなども掲載している。インタビューにはこれまで、山崎正和、野中広務、武村正義、小倉純二、矢野絢也、杉原泰雄、山岸章の各氏らが登場いている。その中で、あしなが運動を続けてきた玉井義臣氏のインタビューをブックレットとして発行した。
あしなが育英会は交通遺児育英会から発展し、災害遺児など親を失った遺児に対する支援運動として幅広く活動している。資金はすべて民間から募っている。玉井さんのインタビューで明らかになったが、昨年の3.11の東日本大震災に際しては、発災2日後に遺児に対する生活特別一時金の支給を決め、12月にはゼロ歳児から大学院生まで1人一律200万円を支給した。しかも返済不要の給付だった。政府の支援金や民間の義援金の支給がもたついる中で、驚くべきスピード支給だった。
あしなが育英会は日本だけでなく、ウガンダでエイズ遺児の支援を始めたのを皮切りに「アフリカ遺児教育支援100年構想」を打ち出し、サワラ以南49カ国を対象に1カ国1人の優秀な遺児を選んで日本はじめアメリカ、ヨーロッパ、中国などの大学に4年間留学させる。資金は世界中の企業や基金、団体、大富豪から募る。優秀な遺児の選抜方法や留学生を受け入れる大学の選定などを検討してもらうため、アメリカのヴァッサー大学学長やスタンフォード大学、イギリスのオックスフォード大学、中国の北京大学学長たちをメンバーとする賢人会議を設置することを提案している。