絵本「おむすびくんのたび」のお話しは、
おむすびくんが旅に出る所からスタートしますが。
おむすびくんが、おむすびになるまでにも、
沢山の「むすび」があって、「おむすびくん」が生まれています。
現実の世界だけで考えても、
お百姓さんと、稲のむすびがあり、
稲と土と水のむすびがあり、
そこに太陽とのむすびがあり、
時には、虫や鳥とのむすびがあり、
成長の為の時間とのむすびがあります。
そして、
収穫の為の道具とのむすびがあり、
お米になって運ばれるトラックとのむすび、
お店屋さんとのむすび、
お買い物をするママとのむすび、
炊飯器と水とのむすび。
そして、
ご飯になって、
ママの右手と左手にむすばれて、
やっと「おむすびくん」が誕生します。
でも、お百姓さんと稲が出会うまでにだって、
沢山のむすびがあるはず、、、。
お百姓さんのお父さんとお母さんがむすばれたからこそ、
そのまた前の、お父さんとお母さんがむすばれたからこそ、、、
どんどんと辿っていくと、
ご先祖様とのむすびの中で、
自然とのむすびの中で、
地球とのむすびの中で、
宇宙の始まりのむすびの中で、
おむすびくんは生まれたことになります。
その「おむすびくん」が、
あらたな「むすび」をしていくのが、この絵本です。
塩とむすび
玉子とむすび
ふりかけとむすび
そして、、、
また新しい「むすび」が始まります。
読んで下さった皆さまが、
お話しの続きを想像して、
新しい「むすび」が繋がっていったらいいなあ、と願っています。
この絵本を作るきっかけになったのも、
私と、にいみ木のおもちゃの会の藤本先生とのご縁があったからこそ。
でも、出会った時は、私はパステルアートの作品展をしていて、絵本を作っていなかったし、
藤本先生は、わくわく科学ランドを主宰していて、木のおもちゃの会はやっていませんでした。
それぞれの人生の「むすび」がコロコロと転がる中で、新しい「おむすび」が生まれたのだと思うと、不思議な感覚になります。
絵本のお話しを作る時に、
「おむすびが転がって、色んな出会いがあって、新しい世界が広がっていったらいいね」
と、藤本先生が語っておられた言葉を大切にしながらイメージした時に、
やっぱり、日本人が昔から大切にして来た、
「むすび」の心を感じられる絵本にしたい!
と思いました。
さて、この「おむすびくんのたび」が、
どんな所で、どんな方々と「むすび」が起こっていくのか、楽しみにしています。
https://ameblo.jp/t-ishiai/entry-12752523550.html