アメリカと銃 | 高橋翻訳事務所スタッフリレーブログ

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こんにちは。高橋翻訳事務所(http://goo.gl/25cZv)契約書・法律文書翻訳担当の佐々木と申します。


契約書、法律文書回のテーマはこれまでに幾度となく議論されてきたアメリカと銃の関係についてです。

「規律ある民兵(militia)は、自由な国家の安全にとって必要であるので、人民が武器を保有し、携帯する権利は、これを侵してはならない」

武器を携帯する権利の根拠となっている、アメリカ合衆国憲法修正(権利章典:Bill of Rights)第2条です。民兵とは、平時は民間人として一般の職業に従事していますが、戦時には軍事要員として召集される人たちを指します。1775年に勃発したアメリカ独立戦争(American War of Independence)でも民兵が活躍したと伝えられているとおりその歴史は古く、アメリカの銃文化とは切っても切れない存在です。

1992年にルイジアナ州で発生した日本人留学生銃殺事件は記憶に残っている方も多いと思います。日本人留学生がハロウィンのときに誤って別の家を訪問してしまい、住人に銃殺されてしまったあの事件です。日本でも大きなニュースとして取り上げられましたが、刑事裁判では無罪の判決が下されました。

アメリカでは自らの身を守るために銃を所持することが正当防衛と認められる文化が依然としてあること、そして州によって法律が異なるため銃規制の議論が進まないのが現状です。銃規制を目的として1994年に施行されたブレイディ法(Brady Law)も5年間の時限立法のため、1度だけ延長されたのみでブッシュ政権下の2004年に失効してしまいました。

アメリカ国内では銃による死者数が年間3万人を超えているとの統計があります。学校などでの銃乱射事件も後を絶ちません。しかし、社会に根付いた文化や政治的な影響力が大きい全米ライフル協会(National Rifle Association)の存在もあり、銃問題を解決することは不可能だと言われています。実際にオバマ大統領は銃規制への取り組みを進めていますが、議会の反対に苦戦しているのが現状です。




経済翻訳、政治翻訳、スポーツ翻訳コラム担当者紹介

経済分野全般翻訳を担当しています。大学在学中に経済学を専攻していた知識を基に、日頃からさまざまなメディアを活用して新しい情報の収集を続けています。「経済」というと、分かりにくい、難しいというイメージがありますが、専門用語には注釈をつけるなど、違和感なく、スムーズに読むことのできる表現を心がけています。

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