こんにちは。高橋翻訳事務所(http://goo.gl/25cZv)環境翻訳担当のY.M.と申します。
2012年のアメリカは11月6日の大統領選挙で大いに湧きましたが、結果はオバマ大統領再選。4年ごとに行われる選挙にはいつもハラハラドキドキさせられますが、今年は接戦が予想されたために、これまで以上に目が離せないものとなりました。
ところで、リーダーを選ぶのは当然のことながら人間だけではありません。群れを作る習性のある動物には必ずリーダーがいますが、人間以外の社会ではどのようにして「群れの長」を選ぶのでしょうか。
プリンストン大学で進化生物学(evolutionary biology)を教えるIain Couzin教授は、動物界(animal kingdom)では 「王国 "kingdom"」という呼び名とは裏腹に、民主的な(democratic)運営がなされているとしています。例えば魚の場合、1匹が餌場のありそうな方角に向おうとすると、群れの全ての魚がひれを振って賛否を表し、群れはより多くの魚の賛同が得られた方向へ進みます。このとき、十分な賛成票を得ることができなかった個体(individual)が独りよがりの行動をとって群れから離れれば、たちまち天敵の餌食となってしまいます。魚たちは瞬時にどのリーダーに従うべきかの判断を迫られることになる訳です。こうした群れでは、「餌を探す」という個々の目標と、「群れで行動することで身の安全を守る」という便益のバランスが絶妙に保たれなければならないため、協調的なリーダーを選ぶ傾向が強いとされています。
では体が大きく、力の強い個体は群れをコントロールできるのでしょうか。
アムステルダム自由大学の進化心理学者 (evolutionary psychologist)Mark van Vugt 教授は、チンパンジーの群れでは力の強い個体ではなく、味方のネットワーク作りがうまい個体がリーダーになることを観察しています。またゾウの群れでは、水場の位置など経験が問われる場合にはもっとも年齢を重ねた雌ゾウが、また群れが外敵からの危険にさらされた場合は一番優位な雄(dominant male)がリーダーシップを発揮するなど、状況に応じてリーダーが変化します。
動物特に霊長類(primate)の社会では、人間社会と同様、リーダーとして適さない個体がウソ方便を使ってトップの座に着くこともあるそうです。しかし、群れを率いるだけの力がないと分かればすぐにリーダーの座を奪われるのが自然界、、、次の選挙まで我慢、ということはなさそうです。
リンク→http://m.npr.org/story/163561729
コラム担当者紹介
環境コンサルタントを経て米国でサステイナビリティ研究を行った経験を活かし、環境に絞って翻訳活動を行っております。修士共同研究ではカリフォルニア州道路公団の依頼で景観計画を作成。サステイナブル・コミュニティに関する研究では代替エネルギーから建築、農業、教育まで幅広い分野を統合する試みに携わりました。調査→分析→報告/発表という一連の流れの中で、必要に応じて関連分野の情報収集を行うなど、環境に関わる各分野に適した正確な翻訳を行います。
株式会社高橋翻訳事務所
環境翻訳 担当:Y.M.
環境コンサルタントを経て米国でサステイナビリティ研究を行った経験を活かし、環境に絞って翻訳活動を行っております。修士共同研究ではカリフォルニア州道路公団の依頼で景観計画を作成。サステイナブル・コミュニティに関する研究では代替エネルギーから建築、農業、教育まで幅広い分野を統合する試みに携わりました。調査→分析→報告/発表という一連の流れの中で、必要に応じて関連分野の情報収集を行うなど、環境に関わる各分野に適した正確な翻訳を行います。
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