![医学翻訳 ・分子生物学翻訳 ・生化学翻訳](https://stat.ameba.jp/user_images/20120209/17/t-honyaku/c4/ce/p/t02200147_0300020011783843498.png?caw=800)
細胞周期の特定の時期でタンパク質の動きなどを生化学的(biochemically)に調べようとする場合、いろいろな時期の細胞が混ざっていては都合が悪いので、細胞周期の足並みをそろえる必要があります。細胞周期を同調(synchronization)させるもっとも簡単な方法は、培養液から血清を取り除くこと、つまり血清飢餓(serum starvation)です。培養細胞は結成に含まれる増殖因子がないと増殖できませんので、これを除けば細胞はG1期のR点の手前で止まって休止状態(quiescence)になります。その後で血清を加えてあげれば、細胞周期を一斉にスタートさせることができます。細胞がディッシュ上でいっぱいになるまで増殖させてそれ以上分裂できない状態、つまり接触阻止(contact inhibition)にしてから血清を除けばより確実です。
ところが、癌細胞のように増殖性の高い細胞では、接触阻止や血清飢餓が十分に効かないことがあります。こういう場合に用いられるのが薬剤を使う方法で、細胞周期を特定の時期で止め、一定時間後に薬剤を除いて進行を再開させることによって細胞周期を同調させます。DNA複製(DNA replication)の阻害剤と微小管重合(microtubule polymerization)の阻害剤がよく使われています。
ちなみに、微小管の阻害剤としてよく使われるのは、ノコダゾールとコルセミドです。いずれも微小管の重合を阻害するので、細胞はM期で停止することになります。
![医学翻訳 ・分子生物学翻訳 ・生化学翻訳](https://stat001.ameba.jp/user_images/20120209/17/t-honyaku/fc/67/p/o0140015011783881539.png?caw=800)
大学や研究所で得た知識と経験を生かし、生命科学全般を対象に翻訳を手掛けております。最先端の技術内容に関する仕事が多いため、調査には十分な時間をかけた上で、読み手の立場を十分に配慮し、さらに原文のニュアンスや言葉のリズムを掴み、論理的で読みやすい翻訳文を提供できるよう努めています。
株式会社高橋翻訳事務所
医学翻訳 ・分子生物学翻訳 ・生化学翻訳 担当:平井