![医学翻訳](https://stat.ameba.jp/user_images/20120210/18/t-honyaku/49/ac/p/t02200169_0300023011785701963.png?caw=800)
せっかく栽培している稲が、機構の変化で育ちが悪くなったり、病期や害虫にやられてしまったりすると収穫量が少なくなります。農家が被害を受けるだけでなく、米が安定供給されなくなったり、価格が高騰したりするなどの問題も起きます。もともとイネは比較的暖かい地方の植物です。国土の狭い日本では、古くから各地でイネの栽培が行われてきましたが、得に北海道や東北といった寒い地方では冷害でイネが全滅してしまうということも少なくありませんでした。そこで、寒さに強くて病気になりにくいおいしいお米を実らせるイネをつくり出すため、品種改良が進められてきたのです。
品種改良にはいくつかの方法がありますが、現在おもに行われているのは「交雑育種法」です。交雑育種法は品種のかけあわせのことで、異なる性質をもつ品種同士を受粉させて、両親の好ましい性質をもつ子供を作り出します。
ある性質をもった新しい品種のイネを交雑育種法でつくる場合、まず既存の品種のイネの性質を調べ、どのイネを両親にするか決めます。両親をかけあわせても、すぐに新しい品種ができるわけではありません。できあがった子供のイネから種を取り出して苗を育てる作業を数世代にわたって繰り返します。その中から、生長の良いものだけを選び出し、実際に栽培してみます。病期や害虫への耐性はどうか、味はどうかなどを丹念に調べて、良いイネだけを選んでいきます。
そして最も重要なことは、親と同じ性質をもった子供のイネが安定して繰り返し生まれるようにすることです。これは、イネの性質を決めるすべての遺伝子が同じになるまで、似た性質をもつイネを数世代にわたって繰り返しかけあわせることでようやく達成されるのです。さらに、別の土地の気候での育ちを調べたり、実際に農家に栽培してもらったりしながら、たくさんの子どものイネの中からより優れたものをしぼり込んでいきます。そうして、やっと新しい品種が一つ誕生するのです。この作業には7年から10年もの歳月がかかります。
![医学翻訳 ・分子生物学翻訳 ・生化学翻訳](https://stat001.ameba.jp/user_images/20120209/17/t-honyaku/fc/67/p/o0140015011783881539.png?caw=800)
大学や研究所で得た知識と経験を生かし、生命科学全般を対象に翻訳を手掛けております。最先端の技術内容に関する仕事が多いため、調査には十分な時間をかけた上で、読み手の立場を十分に配慮し、さらに原文のニュアンスや言葉のリズムを掴み、論理的で読みやすい翻訳文を提供できるよう努めています。
株式会社高橋翻訳事務所
医学翻訳 ・分子生物学翻訳 ・生化学翻訳 担当:平井