![医学翻訳 ・分子生物学翻訳 ・生化学翻訳](https://stat.ameba.jp/user_images/20120209/18/t-honyaku/19/f1/p/t02200169_0300023011783972463.png?caw=800)
中国では2000年代に入って黄砂の降下量が増加傾向にありますが、日本や韓国では過去および50年で、年ごとに発生頻度や強さ、発生パターンなどが変動しています。近年の増加原因に、中国や内モンゴル自治区(the Inner Mongolia Autonomous Region)、カザフスタンでの過剰な放牧や耕地拡大、工業化に伴う土壌汚染による乾燥化、地下水や湖水のくみ上げ過多に伴う土地の乾燥化などが考えられます。
また、地球温暖化による内陸部の降水量減少や気圧配置の変化が引き起こされ、それらが乾燥化や強風の増加をもたらし黄砂の増加に関係しているとの考えもあります。
黄砂は三国時代の歴史記録にもある昔からの自然現象(natural phenomenon)ですが、1950年代と比較して近年では5倍以上に増加していることが世界環境大臣フォーラムにおいて明らかにされています。
黄砂は、ビニールハウスなどに積もると遮光障害を起こし農作物が生育不良になったり、降下濃度が高くなると航空機や車、鉄道の運行を妨げたりといった障害を与えます。また、地上波放送などの受信障害や異常伝播を引き起こすこともあります。
黄砂の増加を防ぐ手立てとして、黄砂発生地の砂漠化を防ぐための緑化や農法の改良が、国家間の協力だけでなくNGOなどの民間団体も加わって行われています。また、中国政府では法的に被害防止を行うとともに、自然保護区を設定して植林(afforestation)を行っているほか、保護林などを用いて砂の移動を防ぐなどの対策をしています。