知名度先行で人選をするから… | ひでっちのブログ

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カバン屋のオヤジです。仕事関係もですが、旅行や食事など、個人的な趣味趣向を中心に感じた事をとりとめもなく書いていきます。

東京都知事選に出馬したジャーナリストの鳥越氏が、街頭演説などで都政には直接関係のない、消費税や原子力発電など国政に絡む政策を盛んに取り上げ、物議を醸している。

推薦する民進党の政策と食い違うケースも多く、与党は「まるで共産党候補だ。」と皮肉ってみせる。

「都民の安全を守るため、東京都から250キロ圏にある原子力発電所を停止、廃炉にするよう電力会社に申し入れたい。」。

それ自体は首長として理解できる考え方ではあるが、その原発の多くは東京に送電していたものであり、東京が不足する電力を賄えるのなら、少しは前に進む議論になる可能性もある、しかも他の発電では不足がでた場合、東京の必要電力を優先的にするような事も遠慮してもらえるなら…。

鳥越氏がJR新宿駅前で行った演説はこうである。

都内から250キロ圏内には東京電力柏崎刈羽原発などが含まれるが、鳥越氏は「どの原発も動いていないが、都民の生活は困らなかった。」と続けたのだ。

だが、民進党の参院選公約では国の原子力規制委員会の安全確認を得た場合、原発の再稼働を認めているのだ。

党幹部は「鳥越氏の訴えでは電力総連はついてこれない。」と頭を抱え、初めて鳥越氏の応援に駆けつけた同党の岡田克也代表は、鳥越氏の原発廃炉発言に拍手もせず、仏頂面で聞いていた。

鳥越氏の暴走は止まらず、伊豆大島での25日の街頭演説で「都の権限ではない。」としつつも、消費税率を大島限定で現行の8%から5%に引き下げる事をアイデアとして述べた。

しかし、民進党は膨らむ社会保障費として消費税の必要性を認めており、将来の再増税路線も堅持している。

つまり、このところの鳥越氏の演説内容は、少なくとも推薦している民進党の政策とは合わないものなのだ。

鳥越氏の急進的な原発ゼロ路線や消費税の地域減税構想について、自民党の都連関係者に言わせれば「共産党に近い主張。」と言う事になる。

民進党幹部は「民進党と共産党で別々に応援演説をしなければ、無党派層が離れていく。」と漏らし、危機感を募らせているようだ。

自業自得である。


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