月世界を想像する

 

私が学生だった頃、1970年前後の時代、人類が初めて月に降り立ったのが1969年、20世紀史上最も劇的な出来事だったと言える。

 

遡ること300年以上、ニュートンが力学と万有引力の法則を発見し、宇宙の天体の動きを明らかにした。

以来、人類は破竹の勢いで宇宙を支配するかのように、全世界をわが手に入れようと画策してきた。

 

物理学の理論と、新たに手に入れた技術をもって、ロケットや、コンピューターなどの情報技術を開発し、とうとう月にまで到達した。

 

少し古臭い話になるが、まだ月が謎だらけであった頃、月の成因説、クレーターや月の内部構造が未知であった時代に、月の事を「お月さま」と言って、はばかることなく愛でる天文学者がいた。

 

懐かしい思いが湧いてくる。

あれほど、素直に正直に月を「お月さま」と何度も繰り返す学者はいなった。

 

宮本正太郎氏、私より幾世代か先輩だが、はっきりとテレビを通してのイメージだが思い出される。

実を言えば、私の父と同じ年の生まれで、1912年、生きていれば111歳となる。

 

シロウトでも、月を観察しては興味を抱く人は、いくらでもいると思う。

私はそのうちの一人と言っていいか、時々、空を見上げては月の姿を追っている。

 

そろそろ、今年も「中秋の名月」が近づいてきた。

2023年9月29日(金)、年に僅かな機会の美しい円の姿を現す。

 

図形の内、最も対称性のあるこの円が、この夜に実在の真円として姿を現わす。

 

NHK BSプレミアム(BS3チャンネル)でも放送される。

2023年9月29日(金)

午後8:15~9午後9:15

 

生中継もあるようだ。

 

50年近く前のテレビでは、画面から見られる宮本正太郎氏が、愛称で「お月さま」を繰り返す、その音の響きから、人が動物のペットを呼ぶように、まるで生き物に声かけるようで、愛でると言っても差し支えないようだ。

 

人同士もこれほどの愛情を注げれば、もしかしたら平和も実現、続くかもしれないと、希望的に思えてしまう。

宮本正太郎氏の、こころのうちが現れているようだ。

 
満月は、この世で最も美しく、完璧な形と言えないだろうか。

多くの対称性を持った、人を魅了する形、神が与えた贈り物と言える。

 

神をも恐れぬかのような、現代の科学技術は、際限なく繰り返す発展と、現代人類の起こす問題とを解決に寄与すると信じる向きもあるようだが、どこまでそれが続くか大いに疑問を抱いてしまう。

 

いつか、途中で人類も頓挫し、「おしまい」となってしまうか、はなはだこころもとない。

 

いまこそ、自然を愛でることに気づく、最後のチャンスかもしれない。

 

これは、待ったなしの課題で、神から与えられた究極の難問と言えないだろうか。

 

さてさて、今年の「中秋の名月」を見ながら、人は何を思うか、試しては如何でしょうか。

 

<今日の良い出来事>

やっと、念願の工事が完成した。

部屋の照明器具のスイッチの具合が悪くなり、恐る恐るつけては、気にかけていた。

それも三か所、約一年以上ほったらかしにし、やっと電気屋さんに直してもらった。

やれやれ、これでひと安心。

いつまでも輝き続けるよう願いたい。

ちなみに、一部はLED、残りは電球。

ちぐはぐで、何だか心配な気もする。

また、電気屋さんに頼りそうだ。