『コンフィデンシャル 国際共助捜査』★★★
『PIGGY ピギー』★★★★
(満点は★★★★★)




今度の土曜日は秋分の日。“芸術の秋”の扉が開く日とも言えますよね。
たくさん映画を観て、感性を磨いて下さい。ボクもまだまだ錆び付かないよう、頑張ります(^-^)v
さぁ、今週は2本です!




『コンフィデンシャル 国際共助捜査』は、韓国映画。


北朝鮮の犯罪組織のリーダー、チャン・ミョンジュン。NYで麻薬取引をしているところをFBIに踏み込まれ、逮捕されます。
ところが、護送中に逃走。ミョンジュンは姿を消してしまうんですね。
その後、ミョンジュンは10億ドルもの金を持って韓国に渡ったとわかり、北朝鮮はエリート特殊捜査員のリム・チョルリョンを南に送り込みます。
北から南に国際共助捜査の依頼があり、担当するのは、ベテラン刑事のカン・ジンテ。仕事をしくじり、今は望まない部署で冷や飯を食っていたのですが、千載一遇のチャンスとばかりに手を挙げたのです。
実は、ジンテがチョルリョンと手を組むのは2度目。周りをも巻き込む、危険な捜査に懲りた妻と娘は猛反対。しかし、義理の妹のミニョンだけは違いました。前回、チョルリョンに一目惚れしたミニョンは再会に大喜び。境界線を越えた愛に燃えていたのです。
ミョンジュンは“氷毒(ピンドゥ)”という合成麻薬を使い、韓国で一儲けを企んでいて、10億ドルはその元締めへの資金ではないかと。NYの一件もあり、FBI捜査官のジャックも失地回復とばかりに韓国へとやってきます。
北と南、そしてFBI。互いが腹の探りあいをしながらの国際共助捜査。しかし、捜査が進むにつれ、この事件にはとんでもない裏があることがわかってきたのです…。


北の特殊捜査員、リム・チョルリョンを演じるのは、ドラマ『愛の不時着』で主役を演じたヒョンビン。
ドラマ以降、初の映画主演作ということで、注目を集めているようです。
実は、17年に『コンフィデンシャル 共助』という映画が公開されており、今回はその続編ということになります。
コミカルに進む、刑事モノのサスペンス。北とFBIのイケメンふたりに対し、南のジンテはルックスはイマイチ。
そのギャップが面白く、前作を観ていなくても十分に楽しめます。
北と南の共助。ボクら日本人以上に、自国の人には感じる何かがあるかもしれませんね。★3つ。





『PIGGY ピギー』は、スペインのリベンジホラー。


サラは10代の女の子。精肉店を営む両親と共に、ぽっちゃり体型。それを学校の同級生に冷やかされ、毎日のように陰湿なイジメを受けていたのです。
夏の暑い日、サラはひとりで町のプールに向かったのですが、それをいつもの女子3人組に見つかってしまいます。
そして、「ブタクジラ捕獲!」と頭から網を被せられ、危うく溺れそうになったあげく、着替えも荷物も全部持っていかれちゃうんですね。
水着のまま、人の目を避けるように帰宅するサラ。
実は、その一部始終を見ていた男性がいました。
しばらくして、サラは男性が運転する車とすれちがうのですが、なんとその後部座席には、血まみれの同級生たちの姿が。
悲鳴のような声でサラに助けを求める彼女たち。しかし、3人を乗せた車を、サラは静かに見送ったのでした…。


実は、あまり期待しないでオンライン試写のスタートを押したのですが、いやいや、これが面白い。
おデブで陰キャラのサラと、いじめっこの3人の女子。そこにサラに恋する猟奇殺人犯の男性が加わり、彼がサラの代わりに復讐をするという。
男性はサラに一目惚れだったのでしょう。サラもまた、こんな自分を守ってくれる男性に好意を抱いてしまうんですね。
いわゆる“ストックホルム症候群”。
観ている側も、いろんな意味で複雑な感情が湧いてきて。だって、いじめっこは罰せられるけど、それは犯罪だし。サラの恋心は健気だけど、相手は殺人犯だし。
ラストに向かって、ワクワクドキドキ!で、どうなっちゃうの?ってお話です。
実は、この映画のカルロタ・ペレダ監督は女性監督。だから、女子同士のいじめや、特有の感情がうまくスパイスとして効いているんだと思います。
厳しい残暑にぴったりの1本かも?オススメです!★4つ。



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